無職やフリーターの人とは異なり、定職のある人ならお金に余裕があると思われがちです。ですが、世の中には意外とお金に困っているサラリーマンはいます。
給料が入ってくるまでどうやって資金繰りをしていこうか悩んでいる人は、「給料前借り・前払いアプリ」を利用してみてはいかがでしょうか。会社によっては、福利厚生としてこのシステムを導入している場合があります。現在の職場になければ、対応している企業に転職することも可能です。
この前払いアプリは従業員にメリットがあるわけではありません。実は導入する企業にとっても大きな利益をもたらしてくれるのです。
この記事では前借りアプリについて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 給料前借りアプリは本来の給料日以前に給料を受け取れる
- 給料前借りを導入すれば、離職率の低下を実現できる
- 給料前払いの導入する場合、かかる費用を十分に検討する必要がある
- 給料前借りはアプリに応じて提携している銀行が異なるので注意
- 給料前借りサービスは合法業者だが、給料ファクタリングは違法業者
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給料前借りアプリ・前払いサービスの仕組みとは?
通常、給料は毎月決まった日に会社から支払われるものです。しかし、給料前借りアプリというサービスを利用すれば、本来の給料日よりも早いタイミングで給料を受けとることが出来ます。
以前ならこのようなサービスはあまりみられるものではありませんでしたが、終身雇用制が崩れ、転職が当たり前になってくるなかで一つの企業への定着率を向上させる目的で、このようなサービスを福利厚生として導入する企業が増えています。
本来支払うべき日が定まっているのに、どうして前借り・前払いをすることが出来るのか不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。それにはある理由があります。
前借り・前払いを受けることが出来るのは、すでに働いた分の給料です。すでに支払いが決定している給料を、給料日が来る前に支払ってもらうのです。
例えば、月末締め翌月末払いの会社に勤めているとしましょう。5月末時点で、前月4月分の給料を受け取ります。それと同時に、5月分の給料も確定しています。本来なら5月分の給料は6月末に受け取るはずですが、前借り・前払いを利用すればそれよりも早い時点で受けとることが可能です。
給料前借り・前払いアプリ・サービス・サイト一覧
給料前借りアプリについての大枠を見た上で、ここからは実際にどのようなサービスが存在しているのか詳しく見ていきましょう。
その上で抑えるべきポイントは以下の通りです。
- そのサービス自体の特徴
- 企業側の負担
- 従業員側の負担
このサービス自体が外部サービスですので、当然利用に際してコストを支払う必要があります。しかし、各サービスによってその費用は「企業が負担する」のか「従業員が負担する」のか分かれています。
また、「振込申請から実際の振込までかかる時間」や「審査の有無」など特徴は各社異なります。
以上の点を踏まえた上で、自社に最も適した前払いサービスを探してみてください。
CRIA
CRIAは「クリア」と読む、給与即時払いサービスの一つです。
お金が足りないと気付いたその場で、すぐにお金を用意する必要がある、という経験をした人はいるのではないでしょうか。そういった経験のある方にはこのCRIAは最適です。
強みは「申請をしたその場で、リアルタイムに給料を受け取れる」という点にあります。
即時払いを謳ったサービスは多くありますが、当日中の振込であったり、規定時刻を過ぎると翌日に振り込まれるというケースもあります。
導入をする企業側に対する費用負担も一切ありません。導入コストをかけずに従業員満足度を上げることが出来るでしょう。
前給
前給は「前払い」に分類されるサービスです。申し込んだその日中に給料を支払ってくれます。
前給を利用する上で気を付けるべきポイントは「企業の負担」と「利用者の負担」です。企業と利用者がともに費用を負担しなくてはいけません。
企業側に対しては、利用者一人当たり月額220円のコストがかかります。1年間で一人当たり2640円です。これに従業員の数を掛けてあげれば企業側の費用を算出できます。仮に100人いれば、年間26万4000円です。
利用者に対しては、振込手数料がかかります。申請をすると登録金融機関の口座に振り込まれますが、その際の費用は利用者本人が負担する必要があるということです。
Payme
ペイミーは即時払いアプリであり、申し込んだその場で反映されます。初期費用無料で導入できるので、企業にとっては非常にありがたいサービスでしょう。
利用者は利用金額に対して5%の手数料を支払う必要がありますが、それを上回るだけのメリットが十分にあると言えます。
「ジョブカン」・「給与奉行クラウド」などの外部サービスとも活発に連携していますので、社内の無駄な事務作業を削減することが可能です。
ジンジャー(旧enigmapay)
ジンジャーは以前enigmapayと呼ばれていた給与前払いサービスです。導入コストは0円でサービスを開始できます。
ジンジャーが持つ他社にはない強みは「多言語に対応」している点です。
近年はグローバル化が進行していることもあり、日本の会社でも外国人労働者の数が増えているのではないでしょうか。身近な例でいうと居酒屋やコンビニでも外国人が働いているのを頻繁に目にします。IT系の技術者など、高度な技能を持った人材も海外から積極的に受け入れている企業が多い印象です。
このように人種が多様化する会社において、ジンジャーは最適なサービスと言えるでしょう。既存の社内の従業員はもちろん、今後日本で働こうと思っている外国人労働者にも魅力的に映るはずです。
楽天早トク給与
楽天早トク給与は、通販サイト「楽天」やバーコード決済「楽天ペイ」を運営している「楽天」が提供している前払いサービスです。
楽天早トク給与を利用すべき一番の理由は「楽天ポイント」が獲得できる点にあるでしょう。
貯まった楽天ポイントは通販サイト「楽天」なので使うことが出来ます。中小企業に多く見られる傾向ですが、社内の細かな備品などは楽天で購入しているケースがあります。また会社の資産を楽天証券で運用しているところもあります。
楽天早トク給与を導入すれば、こういった所謂楽天経済圏を上手く活用するための後押しになるのです。
THE給与
THE給与は従業員に対する費用負担は一切ありません。しかし、その分企業負担がかかります。従業員に気軽に利用してもらうことを促したいのであれば、良いでしょう。
手数料を利用者・企業別に具体的に見ていきましょう。
利用者の手数料はもちろん0円です。何回利用しても手数料はかかりません。
企業の手数料は月額4万円です。この金額は利用者の人数の増減によって変化することはありません。相対的に費用負担を減らしたいのであれば、従業員人数が少ない会社よりは、人数の多い会社の方がお得かもしれません。
プリポケ
プリポケは「立て替え払い」プランと「直接払い」プランの2つがあります。
立て替えプランとは、プリポケが間に入ることで振り込み申請のあった給料を立て替えてもらいます。
企業は直接資金を用意する必要がありませんので、キャッシュフローへの影響を受けることもありません。
直接払いプランとは、企業が利用者に対して振込申請のあった給料を直接支払う仕組みです。支払い手続き自体は、プリぺイが送金データを管理して行ってくれますので、企業の手間が増えることはありません。
このように振込の方法を選択したいという企業であれば、プリペイが適しているでしょう。
Will Pay
Will Payなら企業・利用者双方に対して負担をかけずにサービスを導入することが出来ます。
申し込みを希望する人はスマートフォンやPC上で簡単に申請が可能です。WEB上で完結しますので、上司などに直接話をする必要は全くありません。
振込申請は24時間365日いつでも可能ですし、振込手数料自体も5000円までの申請であれば手数料0円で申請が可能です。
導入企業に対して課せられる費用も一切ありません。一度前払いサービスを試してみたい企業は問い合わせをしてみると良いかもしれません。
Advanced pay SAISON
アドバンストペイセゾンは、クレジットカードでよく知られるセゾンが提供している前払いサービスです。振り込み資金もクレディセゾンが立て替えてくれるので、安心して導入できると言えるでしょう。
導入時にかかる企業側への費用負担はありません。
また、その会社に入社した直後の従業員であってもすぐに前払いを利用できます。就職する会社を探す際に「前払い可能」かどうかをチェックする人は多いそうです。そういった人材を惹きつける意味でも、アドバンストペイセゾンの導入は効果的でしょう。
CYURICA
給与前払い申請をしても振込まで時間がかかったり、専用ATMが近くになかったり、お金を引き出すまでになにかと不便が生じてしまうことがあります。
しかし、CYURICAならそもそも口座振り込みをする必要がありません。
銀行口座への振込を経由せずにATMへ直接送金できる特許を有しているため、全国どこでもお金を引き出すことが可能です。
サービス導入に当たって企業側負担(月額5,000円〜50,000円)・従業員負担(400円)がかかってしまいますが、上述の機能はかなり魅力的に映るのではないでしょうか。従業員に向けたサポート体制も充実したものを整えていますので、離職率の低下や人材の獲得に役立ってくれるはずです。
前払いできるくん
前払いできるくんの特徴は「クレジットカード決済」を活用している点です。これは、給与前払いとしては業界初のサービスです。
クレジットカード決済を利用していますので、導入に当たって審査は不要です。またすでにクレジットカードを法人として契約していれば、システム自体の即時導入も可能です。
導入に当たって企業負担はありませんが、利用者には手数料がかかります。
また、起業直後の個人事業主でもすぐにサービスを利用できるのも強みではないでしょうか。
小さい会社ですと信用がないと判断されてしまい、特に金融関連のサービスを導入することが難しいという声が聞かれますが、前払いできるくんならその心配も不要です。
速払いサービス
給料を一刻も早く受け取りたい方は「速払いサービス」が適しているでしょう。朝10時までに振込申請を行えば、その日の15時までに振込を実行してくれます。お金に困っている人でもこの機能を利用すれば、難を凌ぐことが出来るでしょう。
また振り込まれる金額も、その日に働いた分の6割で計算してくれますので大変助かります。1日に2万円分働いている人であれば、その6割である1万2000円分が振り込まれます。
また運営元が「マイナビ」である点も魅力的でしょう。マイナビは転職や人材獲得など人材ビジネスに強みを持っている日本を代表する企業グループです。「速払いサービス」をきっかけにマイナビのその他のサービスも利用すれば、相乗効果で企業価値の向上に寄与できるでしょう。
アド給
前払いサービスは福利厚生として側面があるのはもちろんですが、資金繰りの厳しい企業など、そうしたものにコストをかける余裕がない会社もあるでしょう。
システムの導入に際して、企業負担を発生させたくないのであれば「アド給」が適しています。前払いサービスが会社で使えるということ自体が利用者によって大変価値のあるものではないでしょうか。アド給は利用者負担がありますが、さして問題にならないかと思います。
企業側にとって「導入時の費用」がかからないだけではありません。「月額費用」と「前払い資金」もかかりません。
PrePay
PrePayでは利用者は振込手数料を支払う必要がありますが、どこにいても何時でも前払いをしてもらうことが出来ます。深夜や早朝といった金融機関の営業時間外でも対応してくれうため、いざという時役に立ちます。
また導入する企業側にもメリットがあります。必ずしも行われているわけではありませんが、導入時の初期費用を0円にしてくれるキャンペーンが行われていることがあります。通常なら初期費用20万円がかかってしまいますので、値段の関係で諦めていた企業でも気軽に導入することが出来ます。
PrePayはWEBサービスですので、インターネットさえあれば簡単に給与の前払いを受けることが出来ます。
Hayakyu
Hayakyuは外国人従業員の多い企業にとって、導入する利点が多いサービスと言えます。
Hayakyuは125か国への海外送金に対応
通常の前払いサービスだと海外送金には対応していないケースがあります。日本で働く外国人労働者の中には受け取った給料を自国の家族に送金をして養っていることがあります。
そうした時に、前払いサービスが海外送金に対応していないと彼らの生活が苦しくなってしまうでしょう。その点では125か国に対応したHayakyuは完璧だと言えます。
ただデメリットもきちんと知っておきましょう。このように便利なシステムを支える上で、利用者にかかる手数料は利用金額の6%に加えて、振込手数料もかかります。他社のサービスと比べると少々高いです。
QQマネー
QQマネーは「給料日は自分で決める」をコンセプトに掲げた前払いサービスです。
仕組みとしては通常の前払いサービスと大きくは変わりません。スマートフォン上のアプリから申請を行えば、自動的に指定口座に給料が振り込まれます。最短で申請から約8分で振り込まれるというスピーディーさが持ち味です。
振込申請は24時間365日いつでも可能ですが、振込に際して手数料500円がかかる点は気を付けましょう。
申請から振込までに時間の短さゆえに顧客満足度も非常に高く、人材定着度の向上や離職率の低下を防いでくれるという声が上がっているようです。
ほぼ日払い君
ほぼ日払い君では、アプリ上で受け取れる給料の金額を確認することが出来ます。
「ご利用可能額」と表示された金額の範囲内で前払いを受けることが出来ますので、「自分がいくら稼いだのか」、「前払いできる金額はどの程度か」などを事前にチェックした上で申請が可能です。
当然ながら働けば働くほど利用可能額は増えていきますので、日々の労働のモチベーションを維持する方法にもなります。意外と「自分が毎日どのくらい稼いでいるか」を把握せずに働いている人は多くいますので、労働生産性を上げる意味でも効果的でしょう。
企業側への導入や管理維持の費用負担がないのも嬉しい点でしょう。
GMO給与前払い
GMO給与前払いは、GMOとあおぞら銀行が共同出資するネット銀行を介して提供されるサービスです。
企業側への費用負担0、即時振込への対応などの特徴は他社と変わりません、しかし、企業規模に合わせて2つのプランを有している点に大きな強みがあります。
- スタンダードプラン
- LITEプラン
スタンダードプランは大企業・中企業向けのプランで、「審査」は不可欠ですがその分だけサポート内容は充実し、かつサービス導入まで約1週間と短時間で済みます。
対してLITEプランは中小企業向けのプランであり、「審査不要」という特徴があります。その分だけ前払い金に上限があったり、クレジットカード払いなど制限がかけられてしまいますが、多少財務的に困難が見られても問題なくサービスの導入が可能です。
前払いサービスの導入を検討中の企業の中には、審査のせいで中々導入に至れていないということがあるかと思います。サービス内容は若干劣るかもしれませんが、今後の発展の礎を築くという意味合いでもGMO給与前払いの「LITE」プランの検討は有効だと思います。
読み方 | 分類 | 特徴 | 企業側負担 | 従業員負担 | |
---|---|---|---|---|---|
CRIA | クリア | 給与即時払いサービス | リアルタイムで現金が受け取れる | 0円 | あり |
前給 | まえきゅう | 前払い | 即日振込 | 必要月額220円/1人 | 振込手数料 |
Payme | ペイミー | 給料即日払いアプリ | 最短その日に受け取れる | 0円 | 即日払い分の5% |
ジンジャー(旧enigmapay) | ジンジャー | 給与前払い | 多言語に対応 | 0円 | |
楽天早トク給与 | らくてんはやとくきゅうよ | 給与前払いサービス | 楽天ポイントももらえる | 従量料金 | |
THE給与 | ざきゅうよ | 前払い給与 | 従業員の手数料が0円 | 4万円/月 | なし |
プリポケ | ぷりぽけ | 給与前払いサービス | 立て替え払いと直接払いの2プランがある | 0円 1万円 |
1.5%+振込手数料 200円/回 |
Will Pay | うぃるぺい | 給与立て替えサービス | 最短当日OK | 0円 | あり・振込手数料 |
Advanced pay SAISON | あどばんすとぺい せぞん | 給料前払い | 株式会社クレディセゾンが管理・運営 | 0円 | あり |
CYURICA | きゅりか | 給与前払いサービス | ATMから給与を受けとれる特許あり | 月額5,000円〜50,000円 | 400円 |
前払いできるくん | まえばらいできるくん | 給与前払いサービス | 専用口座なし | 0円 | あり・振込手数料 |
速払いサービス | そくばらいさーびす | 給与前払い | マイナビグループ運営 | 0円 | 500円 |
アド給 | あどきゅう | 前払い | リアルタイムで振込が完了 | 0円 | あり |
PrePay | ぷりぺい | 給料前払いWEBサービス | 時間や場所を選ばずに給与の前払いが完了 | 0円 | 振込手数料 |
Hayakyu | はやきゅう | 早期給料立替システム | 早期給料立替システム株式会社が運営 | 0円 | 6%の事務手数料と振込手数料 |
QQマネー | キューキューマネー | 前払いアプリ | スマホで簡単操作 | 0円 | システム利用料500円/1回 |
ほぼ日払い君 | ほぼひばらいくん | 前払い給与 | 働いた給料の最大70%まで受け取れる | 0円 | あり |
GMO給与前払い | じーえむおーきゅうよまえばらい | 給与前払い | GMOコマースとGMOあおぞらネット銀行が開発 | 0円 | あり・振込手数料 |
給料前借り・前払いサービスを使うメリット
前借り・前払いサービスにメリットがあるのは当然ですが、そのメリットを少し詳しく見ていきましょう。
メリットを見る際は、導入する「企業側」とそれを利用する「従業員側」、2つの側面に分けて見るのが効果的です。
企業側のメリット
- 離職率の低下
- 求人時の強みになる
- 事務作業が軽減する
従業員側のメリット
- 上司に直接申請する必要がない
- 金欠の時、助けてくれる
詳しく見ていきましょう。
企業側・採用側メリット
本来の支払日よりも前に給料を支払ってしまえば、企業にとって負担が増えるだけではないかと思うかもしれません。たしかに給料を前払いすること自体は企業のキャッシュフローにマイナス影響でしょう。
しかし、それを上回るメリットがあるからこそ、この前借り・前払いサービスが採用されるのです。そのメリットは主に3つです。
- 離職率の低下
- 求人時の強みになる
- 事務作業が軽減する
前借り・前払いサービスがあることで、現在働いている従業員の離職率を減らすことに繋がります。サラリーマンでもお金に困っているという人は意外と多くいますので、金利負担なしにお金を受け取れるこのサービスの存在は彼らにとって非常にありがたい存在のはずです。
これからその会社で働こうと思っている人にもアピールポイントになります。他の条件が一切同じだと仮定すると、このサービスを導入していない会社より、導入済みの会社の方が魅力的に映るのは間違いありません。実際、求人を検索する際に「前払い」や「即時払い」といったワードを入れている人は多いそうです。
また、事務作業の負担が軽減するというメリットもあります。これは意外に思われるかもしれません。通常であれば、新しい仕組みを導入すればその分だけ負担も増すはずです。
しかし、前払い・前借りサービスに関しては、導入に関してサービス会社の手厚いサポートを受けることが可能です。システム導入時フォローはもちろん、勤怠データや従業員の口座情報なども効率的に管理できるようになります。
社員・従業員・パートアルバイト側メリット
働いている側におけるメリットは大きく2つです。
- 上司に直接申請する必要がない
- 金欠の時、助けてくれる
給料の前借りというと、「上司や経理部に自分で直接お願いをするもの」だというイメージがあるかと思います。職場の人にお金の話をするのは正直言って厳しいという人が大半でしょう。(給料の前借りの頼み方)
しかし前借り・前払いサービスを使えば、システムを経由して申請することが出来るのでこの心配は一切必要ありません。
またこの前借り・前払いを申請してから、実際にお金が振り込まれるまでにかかる時間がとても短いという特徴もあります。
サービス会社によって少し異なりますが、最も早いものだと、申し込んだその日中に振り込んでくれるところも存在しています。冠婚葬祭などで突然お金が入用になることはあるかと思いますが、そんな時でも安心してお金を受け取ることが出来ます。借金ではありませんので、金利負担が発生しないのも嬉しいポイントでしょう。
給料前借り・前払いサービスを使うデメリット
(以上、サービス導入のメリットを見てきましたが、デメリットも当然存在しています。
企業側のデメリット
- ある程度の準備が必要
- 導入費用がかかるケースも
利用者のデメリット
- 手数料負担がある
- 必ずしも即日振込されるとは限らない
ざっと見渡すと、企業側と利用者側の双方に共通するデメリットは「コスト」でしょう。前借り・前払いサービスは非常に便利なサービスですので、やはりある程度の費用負担は避けられないというところがあります。
企業側・採用側デメリット
前借り・前払いサービスの導入が企業の発展にとって、効果的な施策となり得ます。しかし、導入に際して全くデメリットがないわけではありません。導入を検討中の場合、この点は十分に注意しておきましょう。
- ある程度の準備が必要
- 導入費用がかかるケースも
新しいサービスの導入は、スイッチ一つで出来るわけではありません。当然、導入に当たって提携先の企業と何回も打ち合わせを行ったり、システムのすり合わせなども行う必要があります。このように準備の段階で労力や時間がかかってしまいます。
また前借り・前払いサービスの導入コストは決して安いとは言えません。日本のサービス会社は、この記事の前半で例に挙げたように、非常にたくさんあります。そのため一律に費用を述べることは出来ないのですが、高い場合で数百万円程度はかかってしまうと言われています。
しかし以上から、ここで手を抜いてしまうと良いシステム作りは出来ない、ということが分かります。
前借り・前払いサービスの導入の目的は、従業員の満足度を上げ、離職率を低下させ、新しい人材を取り込み、それらの結果として企業が成長していくことにあります。勿体ないからと節約をして中途半端な仕組みづくりをしてしまっては、元も子もないと言えるでしょう。
社員・従業員・パートアルバイト側デメリット
働く側にとっても全くデメリットがないわけではありません。
- 手数料負担がある
- 必ずしも即日振込されるとは限らない
前借り・前払いサービスを使う側にとっても、費用負担が一切ないわけではありません。利用に際して、その都度「手数料負担」が発生します。この仕組みは他社のサービスを活用したものですので、その会社に費用を支払わなければなりません。その対価が従業員の手数料負担として設定されているのです。
具体的な手数料は会社によって異なりますが、100円~400円、もしくは支払額の5%~6%が相場と言われています。
また振込の申請から実際に振り込まれるまで、サービス提供会社によって時間が異なる点にも注意しておきましょう。
例えば「Payme」であれば、平日15時以降・土日祝日に即時振込を行う場合、給与受取口座が「モアタイム」に参加している金融機関である必要があります。参加していないと、振込は翌日以降になってしまいます。
給料前借り・前払いアプリ・サービス・サイトを選ぶポイント
前借り・前払いアプリは実にたくさんの種類があります。この記事で紹介しただけでも18個ものアプリがあります。こんなに多いとどうやって選べば良いか分からないという人も多いでしょう。
選ぶ際のポイントは以下の通りです。この4つに絞れば、最適なアプリが見つかるのではないでしょうか。
- 費用
- 手数料
- 提携銀行の種類
- 提携銀行の数
まず一番大事なのは「費用」でしょう。費用は安いに越したことはありません。大半のアプリでは導入企業への費用負担はかからないとなっていますが、中には費用負担が発生するものもあります。
導入時の費用負担がなければ、利用時の手数料として費用が請求されます。サービス導入の効果と利用者の費用負担のバランスを見ましょう。
提携銀行の問題も非常に重要です。自社の給与口座を設定している金融機関と、アプリの提携している金融機関が対応していなければ、不便が生じてしまうでしょう。
また可能ならば提携銀行の数は多い方が何かと便利です。利用者によって設定したい受取口座は異なるでしょうし、もし既存の金融機関に何か問題があった場合にも他の金融機関に乗り換えることが出来るからです。
また、前借り後は生活基準を上げずにお金を使わない生活を続けることが大切です。
前払い・前借りとファクタリングの違い
この前借り・前払いサービスに似たものとして給料ファクタリングというものがあります。
給料を先に受け取るという意味合いにおいては、どちらも同じです。しかし、前借り・前払いサービスと給料ファクタリングの間には決定的な違いがあります。
前借りできる給料ファクタリングは未払いの給料をある業者に売り、その対価として前払いしてもらうサービスです。サービス自体は似ていますが、全くの別物です。何故かというと、給料ファクタリングは国によって違法行為と定められているからです。
違法業者と取引をしてしまうと、「大声での恫喝」・「職場への取り立て」・「法外な利息を請求される」などの被害を受ける可能性があります。また、本来の給料よりも少ない給料しか支払われない可能性も十分にあります。給料ファクタリングの利用は絶対にやめましょう。
似た仕組みに「給料ファクタリング」があるが、これは違法行為なので利用してはいけません。
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この記事の監修者 | 山口みき |
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自己紹介 | 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。 |
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