銀行といえば平日の午前9時から午後3時までしか営業していないというイメージでしょう。銀行法施行規則に基づいて、そのような時間帯での運営が定められています。
ですが、そのような時間帯に銀行に行けるのは仕事のない学生や主婦、引退した高齢者などに限られるでしょう。決して誰でも利用しやすいとは言えません。特に平日の昼間に働くサラリーマンが銀行窓口を利用することは不可能と言っても良いでしょう。
最近では働き方が多様化してきたことも背景として、銀行窓口の営業時間が延長されたり、休日でも相談会を行ったりする銀行が増えてきているようです。
例えば、イオン銀行は土日祝日関係なく毎日午前9時から午後9時まで営業しています。メガバンクでも休日の資産運用相談会を開催したり、営業時間を数時間だけでも延長しているところがあるようです。
このような対応はありますが、それでも使い勝手がよいとは言い切れません。そのような方は「コンビニATM」や「インターネットバンキング」を利用すべきでしょう。
コンビニATMは手数料が高いのがネックですが、現金でやり取りが出来ます。インターネットバンキングはスマートフォンさえあれば簡単に操作できますので、便利です。
- 銀行は土曜でも営業していることがあるが、基本的に相談会のみ
- 土曜日の銀行窓口は閉まっているが、イオン銀行なら土日祝日関係なく営業している
- 土曜の振込は平日よりも手数料が高くなるケースが多いので、注意しよう
- 銀行窓口時間は午前9時から午後3時までが基本だが、それ以降もある
- 銀行を土日でも利用したいのであれば、インターネットバンキングがおすすめ
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銀行窓口は土曜日・日曜日でも営業している？
基本的に銀行窓口は平日の午前9時から午後15時までしか営業していません。「銀行法施行規則」という法律によって定められてしまっているからです。
平日は忙しく時間がないという方は「休日の相談会」を行っている銀行を利用したり、営業時間が自由な「ネット銀行」を利用するのが良いでしょう。
銀行は平日9時から15時までで土日はやってない理由
銀行の窓口は平日9時から15時までしか営業していません。
一般の人であれば、平日のその時間は働いていますので利用することはできません。また休日はそもそも銀行自体開いていません。どうしてこれほど不便な営業時間なのでしょうか。
それには「銀行法施行規則」という法律が関係しているのです。
「銀行法施行規則とは何なのか」、「窓口が閉まった後の銀行員は何をしているのか」、など皆さんが疑問に思うであろう点について説明していきます。
どうして営業時間は15時までで、その後の業務は何をしている？
15時以降に銀行員が行っていることを簡単に言うと、「取引の締め作業」です。その日一日にその支店において行われたあらゆる取引を整理し、お金の勘定が間違っていないかどうかの確認を行っているのです。
このお金の勘定というのは非常に重要な仕事で、一円でも勘定が合わなければ正しい結果になるまで何度も計算し直すそうです。
またこれ以外にも「書類の整理」・「会議」・「電話営業」など他の業務も行います。
銀行と言えどもやはり営利団体ですので利益を上げることが求められます。顧客への営業を通して投資信託やローンといった金融商品の販売も行いますし、会議において今後の営業戦略を練り上げることもあります。
このように、15時で窓口のシャッターは下りますが、そこで仕事が終了するわけではなく、シャッターの向こう側では銀行員の仕事はまだまだ残っているのです。
銀行は銀行法施行規則によって休業日・営業時間が決まっている
銀行法施行規則とは、銀行を規制する法律のことです。これによって銀行の営業も定められており、営業時間や休業日等も細かく決定されています。
そのため銀行は「平日の午前9時から午後15時」しか窓口の営業が出来ないのです。休日や祝日は非営業日と定められていますので、開けたくても開けられません。
近年はインターネットバンキングや店舗外ATMが登場したこともあり銀行窓口が開いていなくても不便なケースは減りました。しかし、こういった技術が生まれる以前は営業時間内に銀行に行く必要があったため、大変な不便があったと言えるでしょう。
お金を下ろしたり両替したりする程度でしたら窓口を利用する必要はありませんが、キャッシュカードの再発行や暗証番号の再設定の手続きなど、今でも銀行窓口に行かなくてはいけない場合があります。
サラリーマンなど日中仕事のある人は有給を取らなければいけないので正直面倒でしょうが、金融庁がルールを変更しない限り、銀行の営業時間も変わらないのが現状です。
ローン(住宅・教育)・相続・投資等の相談は土日もできるところが多い
銀行窓口自体は土日は営業していません。しかし、ローン・相続・投資などに関する相談をしたいという方はいらっしゃるでしょう。平日は仕事が忙しい方は特にそうかと思います。
そのような場合、土日でも相談を行うことが出来ます。全員が平日の日中に時間を取れるわけではありません。そういった相談を受けることは銀行にとっての利益にも繋がりますので、銀行が休みの日でも対応してくれるのです。
家族みんなで休日に相続の相談や投資の勉強ができるというのは大変助かります。お金が絡むことは特に、銀行を味方につけておくといろいろと教えてもらえて便利です。
休日営業・平日時間外営業店舗も増えてきている
また最近では休日営業や平日の時間外営業を行う店舗も増えてきています。働き方の多様性が増えてきている昨今ですので、従来と同じように営業していてもお客様に選んでいただけないという背景があるのでしょう。
例えば、三井住友銀行では「東京」と「大阪」に限って時間外営業を行っている店舗を有しています。東京であれば「品川」・「豊洲」・「汐留」・「三井物産ビル」にある支店がそれに当たります。大阪では「梅田」にある支店がそうです。
三井住友銀行の営業時間外の店舗でできることは「資産運用」や「保険」といった相談です。口座開設といった事務手続きは出来ないようですので気を付けましょう。
以上は三井住友銀行の例でしたが、これ以外にも営業時間外や休日に対応している銀行はあります。
ネット銀行なら土日祝も関係なし
ここまで説明してきた事例はあくまで「リアル店舗」を有する銀行に関する話です。
ネット銀行であれば、平日の夜遅くでも土日祝日でも関係なく取引を行うことが出来ます。
それもそのはずでネット銀行はインターネット上で全ての取引を行いますので、店舗の営業時間を気にする必要はありません。深夜や早朝だと取引がストップしてしまうネット銀行もありますが、取引が進まないだけで手続き自体は行うことが出来ます。
またスマートフォンやパソコンといったインターネット環境さえあればいつでもどこでも取引が行えるのも強みでしょう。実際、日中は忙しく実店舗に行く余裕がないような人たちはネット銀行をメインバンクとして利用し始めているようです。
土日でも営業している銀行・店舗一覧※一概には言えない、店舗による
では実際に土日でも営業している銀行を見ていきましょう。ここでは以下に記載したような全国的な大手銀行を紹介します。
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- りそな銀行
- ゆうちょ銀行
- イオン銀行
この中で、パッと見て他と違うと思うのは「イオン銀行」でしょう。
イオン銀行は他の金融機関とは異なり独立した支店を持つわけではなく、イオン店舗内に窓口を持つ形になります。イオン店舗の営業時間に左右されることにはなりますが、基本的に土日祝日関係なく毎朝9時から毎夜9時まで営業しています。
三井住友銀行は休日営業店舗を増やしている
三井住友銀行で休日営業をしている店舗は「東京」と「大阪」にしかありません。
東京は「品川」・「豊洲」・「汐留」・「三井物産ビル」、大阪は「梅田」にある5つの支店がそれぞれ休日営業に対応しています。
このように三井住友銀行ではまだ数は少ないのが現状ですが、これから対応する店舗は増やしていく予定のようです。
これらの店舗で出来ることは「資産運用」・「住宅ローン」・「保険」といった三井住友銀行が提供している金融商品に関する相談です。銀行員が専属の金融コンサルタントとして相談に乗ってくれます。一対一対応ではなく、全体に対する説明会を行うこともあるようです。
三菱UFJ銀行ATMなら全日21時まで手数料無料で振込・引出可能
三菱UFJ銀行は全ての店舗で休日営業には対応していないようです。窓口営業は行っていませんが、三菱UFJ銀行のATMであればいつでも21時までは手数料無料で利用できるというサービスを提供しています。
他の金融機関ですと、営業時間外のATMの利用では手数料がかかるケースが多いですので、この対応は利用者としては嬉しいものではないでしょうか。
あくまでも「三菱UFJ銀行のATM」である必要があります。口座は三菱UFJ銀行であっても、コンビニATMや他行のATMなど提携先のATMを利用した場合は例外になることもあります。
みずほ銀行は資産運用の休日相談で営業している
みずほ銀行は休日でも営業をしています。平日の日中に行っているようなことは出来ませんが、資産運用の相談には対応してくれます。
資産運用ですので、「なぜ資産運用が必要なのか」といった基本的な話しから、「株式・債券・投資信託」といった専門的な話まで幅広く対応してくれます。担当する人も銀行員はもちろん、みずほグループ内のみずほ証券の社員が担当してくれる場合もあります。
資産運用以外にも「住宅ローン」や「教育ローン」といった個人ローンの話も聞くことが可能です。
お金にまつわる悩み事がある方はぜひ利用してみると良いかと思います。
りそな銀行は平日17時まで通常営業
りそな銀行は平日であっても営業時間が他行より少し長いです。他行であれば15時で窓口は閉まってしまいますが、りそな銀行であれば17時まで窓口が開いています。
普段忙しくて窓口が開いている間に銀行に行けないという悩みを抱えているかたであれば、りそな銀行を利用するのが良いかと思います。銀行によるためにわざわざ有休を使うのはもったいないですし、いつもより少し早めに仕事を切り上げれば十分間に合うでしょう。
またりそな銀行も休日営業を行っている店舗があります。預け入れや振り込みといった通常業務には対応していませんが、相談会は実施しています。(りそな銀行カードローンの審査は厳しい？)
ゆうちょ銀行の金融窓口は平日16時まで通常営業
ゆうちょ銀行の平日の営業時間は16時までとなっており、他行より1時間だけ長く営業を行っています。朝は9時から開いていますので、他行と同じです。
また店舗によってはこの時間よりも長く営業しているところもあるようです。地方ですと早く閉まってしまうかと思いますが、都心などの利用者数の多い店舗では長く開いている傾向があるようです。
また、時間がなく店舗に行けない方は「ゆうちょダイレクト」を利用するのが良いでしょう。これんら土曜日や日曜日、祝日でも関係なく振込等の取引を行うことが可能です。ゆうちょダイレクト自体の利用に際して費用はかかりません(別途振込手数料はかかる場合があります)。
イオン銀行はイオン店舗の営業時間による
ここまで紹介してきたのはいわゆるメガバンクと呼ばれる、歴史の古い典型的な金融機関です。
イオン銀行は、スーパー等を経営するイオングループに属する金融機関です。
イオン銀行は金融機関ですが、メガバンクとは異なり、営業時間が長いことが特徴です。毎日午前9時から午後9時まで営業しており、土日祝日・ゴールデンウイーク・年末年始でも全く関係ありません。
イオン銀行はイオン店舗内に存在していますので、イオン店舗が休みの時はイオン銀行も一緒に休みになります。その点は注意しましょう。
また、店舗によって取り扱いのある商品(住宅ローンや資産運用など)が異なります。
土日の銀行窓口でできること・できないこと
土日の銀行で出来ること・出来ないことは以下の通りです。
- 窓口で振込と入金は出来ない
- 口座開設は窓口で出来る場合がある
そもそも全ての銀行窓口が土日営業に対応しているわけではありませんので、そこは事前に調べておく必要があるでしょう。また上記の表で示したように、土日営業をしていても全ての取引が行えるわけではありません。
振込・入金は窓口ではできない
平日の営業時間内であれば窓口を利用して「振込」や「入金」を行うことが出来ます。しかし、休日に関しては窓口でそれらの取引を行うことが出来ません。
もし銀行で入金や振込をしたいのであれば、ATMを利用するしか方法はありません。
ただし銀行ATMと一口にいっても、場所によって出来ることが異なります。
基本的に支店内に置かれたATMであれば全ての取引が出来ますが、支店外に設置されたATMでは「硬貨の入金/出金」が出来ないことが多いですし、場合によってはそもそも入金が出来ないケースもあります。出金に関してはどこでも出来るでしょう。
またコンビニATMなどいわゆる提携先のATMでは、手数料がかかってしまうこともありますので、気を付けてください。
口座開設は一部銀行窓口ではできる
以上のように「振込」や「入金」は出来ませんが、「口座開設」なら対応しているところもあります。
ただし全ての銀行窓口で対応しているわけではありません。
さきほどお伝えしたように、「三井住友銀行」であれば東京都で4店舗、大阪府で1店舗しか時間外営業に対応していません。
三菱UFJ銀行であれば「テレビ窓口」という仕組みを利用すれば、土日祝日でも18時までなら口座開設が可能です。テレビ窓口が設置されている銀行に行けばその場で口座開設が出来てしまいます。ただしこの仕組みは2023年の1月28日をもって終了してしまいます。
以上はほんの2つの銀行の例ですが、このように本来の営業時間外でも場所によっては口座開設に対応してくれる場合があります。興味のある方は利用してみると良いでしょう。
土曜日・日曜日に振込・入金したいなら
土日、銀行の窓口では振込・入金を行うことは出来ません。もし振込・入金をしたいなら「コンビニATM」か「インターネットバンキング」を利用しましょう。
どちらがおすすめかと言われると「インターネットバンキング」の方が良いでしょう。手数料もかかりませんし、WEB上で完結しますので場所や時間を選ぶこともありません。
ただしコンビニATMの良さもあります。それは現金での振込・入金に対応しているということです。手数料がかかってしまう点はデメリットですが、現金を扱いたいのであればコンビニATMを利用しましょう。
コンビニATMを使えば手数料はかかるが24時間振込できる
コンビニATMは24時間利用可能です。そもそもコンビニが24時間365日営業していますので、近くにコンビニさえあればすぐに利用できます。
コンビニATMは専用ATMではありませんので、提携している銀行であればどこへでも振り込みや入金を行うことが出来ます。
ただし手数料がかかってしまう点には注意しましょう。銀行専用ATMよりも手数料の金額自体は高いですし、時間によってはさらに金額が上がることもあります。コンビニATMの受付画面やパネルに時間帯ごとの手数料が記載されていると思いますので、利用する際は確認しておくと良いでしょう。
スマホアプリをダウンロードすれば口座管理も簡単
インターネットバンキングであればいつでもどこでも気軽に入金・振込の取引を行うことが出来ます。基本的に同じ銀行間における手数料はかかりません。他行あてだと手数料負担が生じることが多いでしょう。
インターネットバンキングの良さは手数料だけではありません。スマートフォンのアプリ上で操作を行いますので、簡単に口座の状況をチェックすることが出来ます。以前までですとわざわざ銀行ATMで通帳に記帳する必要がありましたが、そのような面倒も不要です。
銀行側にも、ATMよりもインターネットバンキングの利用を促したい意向があるようです。たしかにATMだと維持費もかかってしまいます。銀行にとっても利用者にとってもwin-winな関係ですので積極的に利用してみてはいかがでしょうか。
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| この記事の監修者 | 山口みき |
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