消費者金融で年齢は何歳から何歳まで借りられる？カードローンの年齢制限等解説

消費者金融には年齢制限が設けられており、各社で異なりますが20歳以上69歳以下とするところが多いです。

そのため、年齢制限を満たさない未成年者や高齢者は、申し込みの段階で断られることになります。

中小消費者金融には、下限年齢は公表していても上限年齢を公表していないところもあります。

しかし、年金受給者に対して融資を行うかは各社で対応が異なっており、年金だけの収入では利用できない場合もあります。

また、民法が改正されて成人年齢が18歳になったことによって、限られてはいるものの、18歳以上から申し込みできる消費者金融もあります。

なお、年齢制限はどの消費者金融でも定めているため、年齢に関係なく利用できる消費者金融はありません。

消費者金融の年齢制限は何歳から何歳まで？

消費者金融の申込条件には年齢制限が設けられているのが一般的です。

何歳から何歳まで利用できるかは消費者金融によって異なります。

大手消費者金融の年齢制限は以下のとおりです。

プロミスを除いて契約開始年齢は20歳以上で共通しています。

18歳以上から利用できるプロミスも、他社と同様に高校生の利用は制限しています。

年齢の上限が69歳～74歳と各社でばらつきがあるのは、年金受給者の対応の違いによるものです。

（年間の給与に類する定期的な収入の金額等）
第十条の二十二　法第十三条の二第二項に規定する年間の給与に類する定期的な収入の金額として内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一　年間の年金の金額
二　年間の恩給の金額
三　年間の定期的に受領する不動産の賃貸収入（事業として行う場合を除く。）の金額
四　年間の事業所得の金額（過去の事業所得の状況に照らして安定的と認められるものに限る。）

(引用元：貸金業法施行規則 | e-Gov法令検索)

法的には年金は定期的な収入となりますが、年金を安定した収入とみなさず、給与などの毎月の収入がない高齢者の利用を制限する消費者金融も多いです。

大手消費者金融においても、レイクは年金のみの収入でも利用できますが、他社は年金以外に収入がなければ利用できません。

中小消費者金融の申し込み条件にある年齢制限

中小消費者金融の年齢制限は以下のとおりです。

中小消費者金融の契約開始年齢は、アローを除いて20歳以上となっているため、18歳や19歳が利用できるところはありません。

学生ローンの取り扱いがあっても、20歳以上が申込条件となっています。

高校生の利用ができない点は大手消費者金融と同じです。

契約可能年齢を公表していないところも、審査基準の中に年齢制限を設けている可能性があるため、何歳であっても利用できるわけではありません。

しかし、申込条件として明言されていないため、年齢によって一律に融資を断るのではなく、申込者に応じて審査をしてくれる可能性が高いです。

また、中小消費者金融は小口融資を専門としているところもあるため、大手と比較すると年金収入のみでも対応するところが多いです。

銀行カードローンの年齢制限

銀行カードローンの年齢制限は以下のとおりです。

大手消費者金融と比較すると、契約可能年齢が最高でも70歳までと全体的に低く設定されていますが、年金受給者への対応は銀行カードローンのほうが柔軟です。

しかし、年金は通常2ヶ月に1度の支給であり、会社員よりも支給額が低い傾向にあります。

返済能力の観点から考えると、アルバイトなどでほかに収入がある場合は別として、年金収入のみの人は利用上限額が制限される可能性が高いです。

民法改正によって18歳に成人年齢は引き下げられましたが、契約開始年齢はいずれも20歳以上で設定されています。

そのため、高校生が利用できないことはもちろん、18歳や19歳はアルバイトなどで安定した収入があっても利用することができません。

70歳以上で借り入れ可能な金融会社

年金の受給開始年齢が原則65歳になったこともあり、定年を迎えた後も再雇用やアルバイトなどで仕事を続ける人が多くなりました。

しかし、70歳以上となると、継続してきたアルバイトなども辞めてしまって、収入は年金だけになっている人も多いです。

70歳以上で確実に借り入れができる金融会社は、上記表で紹介した消費者金融のうち、5社にとどまります。(70歳以上で借り入れ可能な金融会社)

そのうち、年金収入だけで借り入れできるのは2社だけです。

また、70歳以上で借り入れするときは、利用金額や返済期間などが制限される可能性があります。

高齢になるにつれて、収入減少や健康リスクの上昇などによって、回収不能に陥るリスクを金融会社は負うためです。

そのため、アルバイトなどで毎月収入がある人を対象としている金融会社が多いです。

65歳以上の人が借りられるカードローンは多い

高齢者雇用安定法によって、事業主は65歳まで労働者の雇用を確保することが義務付けられます。

（高年齢者雇用確保措置）
第九条　定年（六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。）の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の六十五歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置（以下「高年齢者雇用確保措置」という。）のいずれかを講じなければならない。
一　当該定年の引上げ
二　継続雇用制度（現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。）の導入
三　当該定年の定めの廃止

(引用元：高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 | e-Gov法令検索)

2025年4月より施行されることを受け、65歳まで雇用を継続する企業が増えました。

そのため、アルバイトや再雇用で収入が減少することなく、会社員として65歳まで勤務する人もいます。

事実上の定年年齢の引き上げとの因果関係は不明ですが、65歳以上で借り入れできるカードローンは多いです。

上記表で紹介した消費者金融のうち、大手はすべて65歳以上が利用でき、中小も一部を除いて65歳以上も利用できます。

しかし、年金収入はカードローンの審査では認められないことが多く、年金だけで収入できる消費者金融は限られています。

銀行カードローンにおいては、ほとんどが65歳以上の利用に対応しており、年金しか収入がなくても利用することができます。

年金収入のみでも借りられるカードローン

年金収入のみでも利用を検討できるカードローンは4社あります。

申込可能年齢は三菱UFJ銀行を除いて70歳までとなっているため、年金生活の資金不足の補填に助かります。

三菱UFJ銀行は65歳までのため、65歳から年金を受給する人は利用することができません。

auじぶん銀行とレイクは上限金利が高いため、毎月の返済金額はもちろん、返済総額に注意して利用するのが賢明です。

なお、レイクに限り、必要書類を提出して年金の受給額を証明する必要があります。

通帳は年金を受給していることは証明できても、受給額の証明することはできないため、レイクが求める所定の書類の準備が必要です。

J.Scoreも年金収入だけで利用できますが、現在は新規申し込みが終了しているため、新たに申し込むことができません。

三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)は年金収入も安定した収入とみなされる

三菱UFJ銀行のカードローン「バンクイック」は、年金を安定した収入とみなすため、収入が年金しかない人でも申し込むことができます。

Q. 収入が年金のみですが申し込みできますか？
A.
お申し込みいただけます。原則安定した収入がある方であれば、お申し込みいただけます。

(引用元：カードローン「バンクイック」のよくあるご質問 | 三菱ＵＦＪ銀行)

ただし、年齢制限の上限は65歳です。

そのため、年金収入で利用できる人は障害年金や遺族年金などの、年齢によって受給がスタートしない年金の受給者または、特別支給の老齢厚生年金の受給者に限られます。

年金は偶数月にしか収入がありませんが、年金受給者も毎月の返済が必要になります。

限られた収入から2ヶ月分の返済原資を確保しなければなりませんが、三菱UFJ銀行カードローンの最小返済額は1,000円となっており、無理なく返済することが可能です。

しかし、最小返済額で返済を続けて返済が長期に及ぶと、返済総額が大きくなってしまうため、余裕のあるときは多めに返済するのが賢明です。

J.Scoreは年金以外に収入がなくても申込可能

J.Score(ジェイスコア)は、新しい形式の消費者金融です。

カードローンの審査にはスコアリング方式が導入されており、属性情報や借入状況などを数値化して客観的に判断することで、審査を迅速かつ公平に行うことができます。

J.ScoreもAIが判定したスコアによって融資の可否が決まるのは同じですが、属性情報や借入状況に限らず、趣味や保有資格などの多種多様な情報をもとに算出します。

そして、AIスコアが600点以上になれば仮審査の申し込みができる仕組みになっており、スコアリングと違って、スコアが目に見えて融資の可否がわかるようになっています。

年齢制限の上限は70歳となっているので、年金だけの収入でも申し込みが可能です。

なお、J.Scoreは企業合併にともない、2023年1月16日をもって新規申し込みの受付を終了しており、残念ながら利用できるのはすでに契約を済ませている人のみです。

auじぶん銀行カードローン70歳未満で年金収入のみの人も申込可能

auじぶん銀行カードローンは、年金収入だけでも申し込みすることができます。

【じぶんローン】現在の収入は年金だけですが、申込みはできますか？
お申込みいただけます。ただし、当行所定の審査結果によってご要望に沿いかねる場合があります。

(引用元：【じぶんローン】現在の収入は年金だけですが、申込みはできますか？)

年齢制限の上限が70歳となっているため、年金の受給開始年齢の65歳を超えても利用できる、地方銀行を除けば唯一の銀行カードローンです。(年金収入のみでも借り入れできる地方銀行)

また、auじぶん銀行は実店舗のないインターネット銀行です。

しかし、通常金利が年1.48％～17.5％と銀行にしては上限金利が高く設定されています。

上限金利を高く設定することで、リスクの高い年金受給者への融資を可能にしていると考えられます。

そのため、返済総額が大きくなる可能性があることに注意が必要です。

なお、利用に当たっては保証会社となるアコムの審査も通過する必要があります。

レイクは年金受給金額の確認書類があれば申込可能

レイクは大手消費者金融で唯一、年金収入だけで申し込みができます。

収入が年金だけでも利用できますか？
収入が年金のみのお客さまでもお申込み可能です。
年金の受給金額が確認できる、年金証書・年金振込（支払）通知書・公的年金等の源泉徴収票のいずれか一点をご用意ください。

(引用元：収入が年金だけでも利用できますか？ | お借入れならカードローン・キャッシングのレイク)

ただし、申し込みにあたっては、次の年金受給額を証明できる書類が必要になります。

年金証書は受給が決定したときにしか発行されませんが、公的年金等の源泉徴収票は1月に、年金振込(支払)通知書は6月に発行されるため、保管しておく必要があります。

万が一、紛失してしまっても再発行することが可能です。

申込可能年齢は70歳までとなっているため、年金受給が始まる65歳から69歳までは利用することができます。

金利の上限は年18%と銀行に比べると高いですが、消費者金融では一般的な金利です。

20歳未満の18歳・19歳でも借りられるカードローンの申込条件

上記の表で紹介したとおり、大手消費者金融及び中小消費者金融、銀行の申込条件は原則20歳以上です。

そのため、プロミスは唯一の18歳や19歳が利用できるカードローンとなりますが、プロミスも以前は他社と同じように、20歳未満の利用を断っていました。

2022年4月に改正民法が施行され、成人年齢が引き下げられたことを受け、門戸を広げました。

A 改正法は、 2022年4月1日から施行されます。 施行日である2022年4月1日の時点で、18歳以上20歳未満の方(誕生日が2002年4月2日から 2004年4月1日までの方) は、 施行日に成年に達することになります。 誕生日が2004年4月2日以降 の方は、18歳の誕生日に成年に達することになります。

(参照：民法改正 成年年齢の引下げ – 法務省)

もっとも、プロミスは消費者金融のため、総量規制の対象であると同時に返済能力の調査義務があります。

そのため、18歳になったからといって、無収入では利用することができないため、アルバイトやパートで収入を得る必要があります。

しかし、18歳や19歳は低収入であることが多いため、審査が通っても利用上限額は低いことが予想されます。(未成年がお金を借りる)

プロミスは18歳でも高校生・高等専門学校生は申込不可

プロミスは18歳から申し込むことができますが、次の2点を満たす必要があります。

プロミスは18歳以上となっても、高校等に在学している間は申し込みを受け付けていません。

年齢18～74歳のご本人に安定した収入のある方。
主婦・学生でもアルバイト・パートなど安定した収入のある場合はお申込いただけます。ただし、高校生（定時制高校生および高等専門学校生も含む）はお申込いただけません。また、収入が年金のみの方はお申込いただけません。

(引用元：お申込条件と必要書類｜お申込｜プロミス公式サイト)

そのため、高校生や定時制に通う高校生、高等専門学校生は卒業してからでなければ申し込みできません。

在学中にアルバイトをしていて収入があっても同様です。

また、貸金業法が定める条件に該当しなくても収入証明書が必要になります。

以下の条件に該当するお客さまは、収入証明書類のご提出が必要となります。
ご希望のお借入額が50万円を超えるお客さま
ご希望のお借入額と他社でのご利用残高の合計が100万円を超えるお客さま
お申込時の年齢が19歳以下のお客さま

(引用元：お申込条件と必要書類｜お申込｜プロミス公式サイト)

在学中から継続してアルバイトをしている場合を除いて、申し込むためには2ヶ月分以上の給料をもらってからということになります。

18歳から申し込めるといっても、20歳以上と比べて条件が厳しく設定されているため、誰でも利用できるわけではありません。

年齢制限なしの消費者金融・銀行カードローンがない理由

消費者金融・銀行ともにカードローンの利用条件に年齢制限を設けているのは以下の理由からです。

未成年者は制限行為能力者であるため、金銭消費貸借契約を締結しても、少なくとも5年経過するまでは契約の成立が確定されず、取り消される可能性があります。

（取消権の期間の制限）
第百二十六条　取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

(引用元：民法 | e-Gov法令検索)

また、取り消される心配はなくても、そもそも返済の重要性を正しく理解していない可能性があるため、債務不履行になるおそれもあります。

また、低収入となる高齢者は、ほかの年齢層と比べて返済原資の確保が困難になる可能性が高いです。

以上の理由から、若年層や高齢者は融資をすることに対するリスクが高いにも関わらず、融資額が限られるため対価となる利息は少ない、ハイリスク・ローリターンになります。

そのため、年齢制限を設けて一律に融資をしないことで、リスク回避をしています。

お金の借り貸しに自分で責任が取れるかどうかの判断基準である

消費者金融または銀行が、年齢制限の下限を20歳未満としている理由の1つに、行為能力の欠如があります。

行為能力とは、法律行為の結果を判断することができる能力のことです。

行為能力を有するとされる成人は、お金を借りることによって返済の義務が生じ、対価として利息を支払うことを判断して契約します。

若年層は返済義務や利息について理解はしていたとしても、返済しなければ財産を差し押さえられる可能性があることなどまで判断できる人は限られます。

そもそも、契約に則って返済する必要がありますが、ただ返せばいいとしか認識しておらず、返済が滞るという可能性もあります。

このように、若年層は金融リテラシーに欠けている人が多く、融資をしたら回収ができなくなる可能性が高いため、20歳未満への融資を控えています。

未成年では契約が成立しない

民法では未成年者は制限行為能力者として規定されており、制限行為能力者が同意なくした契約は本人または代理人が取り消すことができます。

（未成年者の法律行為）
第五条　未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
２　前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
３　第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

(引用元：民法 | e-Gov法令検索)

つまり、未成年者にお金を貸した後で保護者から取り消された場合、その借金はなかったことになります。

そもそも、年収が低い傾向にあって少額しか融資できないため、利息収入も大して望めません。

取り消されるリスクを負ってまで未成年者に融資をする意味は、消費者金融や銀行にはありません。

（成年）
第四条　年齢十八歳をもって、成年とする。

(引用元：民法 | e-Gov法令検索)

民法が改正されて、成人年齢は20歳から18歳になったため、18歳以上との借金は基本的に取り消される心配はなくなりました。

しかし、年齢が下がったことは融資する側からすればデメリットでしかないため、一部の消費者金融を除いて申込条件の変更はしていません。

完済するまでに安定収入がある可能性が高い年齢かどうか

消費者金融や銀行は融資すること自体が目的ではなく、利息をつけて返済してもらうことが目的です。

そのため、完済する見込みの低い申込者への融資は断ります。

これを踏まえて、高齢者について考えると、大きく2つのリスクがあります。

高齢者の収入の多くは年金であり、仕事をしていたとしてもアルバイト程度で収入は限られています。

返済原資となる収入が少なければ債務超過に陥る可能性が高まり、返済の遅れや債務整理によって回収不能となるリスクが高まります。

また、どの年齢層でも健康状態の悪化によって返済が困難になる可能性はありますが、高齢者は加齢によってそのリスクが高いです。

そのため、完済するまでに安定した収入が継続される保証が低いため、ハイリスクを負わないように年齢制限の上限を設けています。

無職や専業主婦は借り入れは難しい

消費者金融と銀行のどちらも、原則本人に返済能力がなければ融資は行いません。

返済能力に直結するのは収入のため、無収入となる無職または専業主婦は、基本的に融資を受けることはできません。(無職でもお金を借りる方法)

このときに問題となるのが、年金を単体で収入に含めるかどうかです。

安易に年金を収入とみなすと、低収入に関わらず借り入れができるようになってしまいます。

そこで、多くの消費者金融と銀行は、年金受給者は年金以外にも収入があることを条件としています。

そのため、年金だけの収入で利用できるところが限られています。

なお、年金収入もない専業主婦でも借りれるには配偶者貸付がありますが、配偶者の同意が必要になるため、夫に内緒で借りることはできません。

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この記事の監修者	山口みき
自己紹介	金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。
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