条件別でお金を借りる

車を担保にお金を借りる方法!自動車に乗ったまま融資と預り融資はどっちがいい?

車を担保にしてお金を借りることができる車担保融資は、担保があることによって審査を有利に進めることができる一方で、返済ができなくなると車を失ってしまうなどリスクが大きいという問題があります。

お金を借りれば借りた金額に利息をつけて返済をしますが、車担保融資は利息に加えて預かり融資であれば保管料や駐車料金、乗ったまま融資であればリース料金などの手数料を支払うよう求められることがあります。

そのため、車担保融資を利用するときは、毎月の返済金額を支払っていけるかどうかだけではなく、手数料も加味して支払っていけるかを判断しなければなりません。

いずれにしても車担保融資はデメリットが多いため、ほかのローンで借り入れができなかったときの最終手段として利用するのが賢明です。

なお、車担保融資は車を担保とする契約の性質上、融資対象地域を限定している融資会社が多いため、利用するときはあらかじめ確認が必要です。

この記事でわかること
  • 車を担保にすれば審査を有利に進めることができる
  • 車担保融資はリスクが大きい
  • 車でお金を借りると利息と別に手数料がかかることがある
  • 自動車担保融資は融資対象地域が限定されている
  • 車を担保にお金を借りるのは最終手段
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【目次】このページ先読み

車を担保にお金を借りる車担保融資とは?

融資には無担保融資と有担保融資があり、カードローンをはじめとするフリーローンは無担保融資が一般的です。

無担保融資は申込者の返済能力が融資の可否を決定しますが、有担保融資は返済能力に加えて担保とする目的物の評価額も融資の可否に影響を与えるため、有担保融資のほうが審査に有利なことが多いです。

車担保融資は担保物件を自動車に限定したものであり、次のような特徴があります。

自動車担保融資とは
  • 借入金額は担保に入れる車の価値によって決まる
  • 法定金利ギリギリの場合が多い
  • 借り入れができる地域が制限されることが多い
  • 総量規制の除外貸付にはあたらない
  • 車の所有権は融資会社になる

借入金額は担保とする車の価値によって決定されるため、希望金額が借りれるとは限らず、総量規制の対象となるため、年収や他社借入金額などにも左右されます。

借り入れのときに気になる金利については、車担保融資を扱うのが貸金業者ということもあり、利息制限法の上限金利がそのまま適用していることが多く、金利は高めです。

また、自動車を担保にするため、完済するまでは融資会社が所有権を持つようになり、返済が滞れば自動車を処分されることもあるリスクに加えて、融資会社が車両を管理するために融資対象エリアが限定されていることが多いです。

車を担保にして借りれる金額は数万円から査定次第

有担保融資は、貸主が担保によって債権を保全することができるため、無担保融資よりも高額を借りれるのが一般的です。

しかし、有担保融資の借入金額は、申込者の返済能力だけではなく、担保物件の査定額にも左右されます。

例えば、借入希望額が50万円であっても、担保物件の価値が30万円しかないときは、30万円までしか借りることはできません。

車を担保にする場合も同様で、どれくらい借りれるかは担保に差し出す車の価値によります。

車担保融資の借入金額は車の価値で決まる。

車の査定額は年式や走行距離、グレードや装備によって変わってくるため、借入金額を少しでも増やしたいのであれば、定期的なメンテナンスによって状態をよく保つことが大切です。

金利相場は15.0~20.0%

車担保融資の金利は貸金業者によって違いはあるものの、相場は年15.0%〜年20.0%です。

利息制限法の上限金利を超えないように設定されており、借入金額によって次のように変動します。

借入金額 金利
10万円未満 年20.0%
10万円以上100万円未満 年18.0%
100万円以上 年15.0%

万が一、利息制限法の上限金利を超える金利で契約を締結したときも、上限金利を超える部分は無効になるため、法定利息以上の利息は支払わなくて大丈夫です。

(利息の制限)
第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。

(引用元:利息制限法 | e-Gov法令検索)

借主としては、車が担保になることに加えて金利は上限ギリギリのため、不合理に感じるかもしれません。

しかし、車を担保にしなければ借りられないほど、審査が厳しい状態にあることを踏まえれば致し方ありません。

車担保融資は全国対応していない

車担保融資は融資の形態によりますが、借入後も車に乗り続けることが可能です。

しかし、車の所有権は融資会社の名義に移転されて所有権留保となるため、ローンの残金がある限り自分の車ではなくなります。

したがって、返済が遅れるなどの債務不履行があったときは、所有者権限で担保車両の使用停止や売却して残金との相殺などの措置がとられることもあります。

そのため、融資会社は車両管理の簡素化を目的に、融資対象エリアを限定していることが多く、車担保融資は全国対応していない場合が多いです。

車担保融資を希望するときは、申し込みをしたい融資会社が、自分の居住エリアを対象にしているかを確認してから申し込む必要があります。

車担保融資も総量規制の対象になる

総量規制とは債務者が多重債務に陥ることを防止するために、2010年に施行された改正貸金業法で新たに創設された、借り入れの合計金額の上限を年収の3分の1までに制限するものです。

過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。例えば、年収300万円の方が貸金業者から借入れできる合計額は、最大で100万円となります。

(引用元:お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会)

しかし、対象となるのは貸金業者からの借り入れに限られており、銀行からの借り入れについては法的なルールはありません。

また、貸金業者からの借り入れであっても、借入上限を定めるべきではない貸付については、除外貸付として総量規制を超えても借り入れができるようになっています。

自動車を担保とする貸付も除外貸付にあたる場合がありますが、自動車を購入するときに購入車両を担保とする場合に限られているため、車担保融資とは形態が異なります。

したがって、車担保融資は総量規制の対象となるため、年収の3分の1を超えて借りることはできません。

車担保融資には「預かり融資」と「乗ったまま融資」がある

車担保融資は預かり融資乗ったまま融資の2つがあります。

預かり融資は担保となる車を融資会社に預けることになるため、ローンが完済するまでは担保車両に乗ることはできません。

しかし、道路運送車両法違反などのリスクを避けることができ、安心かつ高額を利用できる可能性があります。

これに対して、乗ったまま融資は担保とする車を借入後も引き続き乗ることができますが、車検証や自賠責保険証などの車載義務がある書類は、融資会社が預かることになります。

そのため、車に乗ることはできても違反状態で乗ることになり、必要なときに提示できなかったときは罰金です。

なお、写し(コピー)は認められていないため、原本がなければ処罰の対象です。

預かり融資と乗ったまま融資の特徴をまとめると以下のようになります。

自動車には乗り続けられる? 融資限度額 かかる費用 審査 在籍確認 車の所有権・名義
預かり融資 乗れない 乗ったまま融資より高め 保管料・管理費・駐車場代など あり 融資会社による 融資会社
乗ったまま融資 乗り続けることができる 低くなる リース料金 あり 融資会社による 融資会社

車担保融資「預かり融資」のメリット・デメリット

預かり融資は、担保車両が融資会社の管理下に置かれて債権を保全しやすくなるため、「乗ったまま融資」と比較すると、融資限度額が高くなりやすい傾向にあります。

しかし、ローンの残金がある間は車に一切乗れなくなってしまうため、車を複数台所有しているなど車に乗れなくても生活に支障がない人に適しています。

特に、同居家族がいる人は、車がなくなったことを家族から追及されることは間違いないため、家族に内緒で借り入れをするのは不可能といっても過言ではありません。

預かり融資は、家族バレせずに借りるのは不可能。

また、担保車両の駐車場代などの保管料や管理料などを請求されることもあり、借金の返済とは別に融資会社に対して支払いが必要になります。

車担保融資「乗ったまま融資」のメリット・デメリット

乗ったまま融資は、所有権は融資会社になるものの車に乗り続けることができるため、はたから見たら借り入れをしていることはわかりません。

そのため、家族に内緒で借り入れをしたい場合や、車がなければ生活に困るといった人には適しています。

しかし、融資会社が車検証を保有する場合もあり、車検証の不積載は道路運送車両法違反となり、50万円以下の罰金が科せられます。

(自動車検査証の備付け等)
第六十六条 自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。

(引用元:道路運送車両法 | e-Gov法令検索)

また、融資会社所有の車両に乗ることになるため、借り入れの返済に加えてリース料を請求されることもあり、毎月の負担が高額になることもデメリットの一つです。

したがって、乗ったまま融資のほうが「預かり融資」よりも申込者に不利なケースが多いです。

車を担保にお金を借りる時の審査は厳しい?

一般的に無担保ローンよりも有担保ローンのほうが、貸主は貸し倒れリスクを軽減することができるため、車担保融資は審査を有利に進めることができるといえます。

ただし、有担保ローンは自分自身の審査に加えて、担保として提供する目的物の審査も受けなければならず、審査は決して甘くありません。

また、必要書類は無担保ローンよりも多くなりがちで、書類の準備が難しい場合審査を受けられないこともあります。

さらに、有担保ローンであるがゆえの制限もあります。

車担保融資の融資額は車の査定額によって決まるため、100万円の返済能力があると認められる申込者であっても、査定額が50万円であれば50万円までしか融資は実行されません。

したがって、車担保融資の審査は特別厳しいということはありませんが、必要書類の多さや担保物権の査定などクリアしなければならない条件があります。

車担保融資の審査時に見られるポイント

車担保融資の審査において見られる項目は大きく分けると次の2つです。

  • 返済能力
  • 車の査定額

車が担保になるとはいえ、申込者がそもそも返済能力がない場合は、審査を通過することはできません。

そのため、年収や勤続年数などの属性情報や、信用情報機関から提供を受ける信用情報などから総合的に返済能力の有無が判断されます。

車担保融資の融資限度額は担保にする車の査定額によって決定され、年式や走行距離、グレードや事故歴などの情報だけではなく、現車を見てキズやへこみなどを確認して価値を決定します。

もっとも、他社借入があれば融資限度額よりも実際の融資額が減る場合もありますが、年収が高くても査定額を超える金額を借りることはできません。

車担保融資で必要な書類

必要書類は融資会社によって異なりますが、以下の書類は共通して求められることが多いです。

文書名 備考
車検証 自賠責保険証もセット
実印 名義変更に必要
印鑑証明書 名義変更に必要

いずれの書類も名義変更に必要な書類ですが、車検証は保安基準に適合していることを証明する書類であり、本書がない車は公道を走ることができないため、価値が低下します。

担保車両が軽自動車の場合、名義変更に実印や印鑑証明書は必要ありませんが、準備するよう求められることから、名義変更だけが目的ではないと考えられます。

印鑑によって契約書の効力が変わることはありませんが、自治体が発行する印鑑証明書が加わることで本人が契約したことが強調されるため、融資会社の防御策である可能性が高いです。

なお、本人確認書類である運転免許証はもちろん、収入証明書類の提出が必要な場合もあります。

車担保ローンに在籍確認はある?

在籍確認は、返済能力調査や申込内容の真偽確認などの目的で行われるため、在籍確認をしない貸金業者は存在しません。在籍確認なしのカードローンがあれば、ヤミ金の可能性が高いので要注意です。

しかし、在籍確認の方法は必ずしも勤務先への直接架電ではなく、電話以外の方法で在籍確認を行う貸金業者も増えています。

車担保融資を扱う融資会社も同様で、電話による在籍確認を行うかどうかは融資会社によって異なるため、勤務先へバレることが心配な人は申し込み前に在籍確認について確認するのが得策です。

もっとも、電話による在籍確認を行うときは事前に連絡があるため、申込者の同意なく在籍確認が行われることはありません。

また、在籍確認は融資会社名ではなく担当者の個人名で行われるのが一般的であり、察しがいい人が応対しない限りバレる可能性は低いです。

車を担保にお金を借りる時の流れ

車担保融資は、次のような流れで手続きを進めていきます。

  • 申し込み
  • 査定
  • 契約

まずは融資会社に対して申し込みをします。

申込方法は融資会社によりますが、店頭または電話、インターネットのいずれかになるため、自分にあった方法を選ぶのが賢明です。

審査をして融資が可能である場合、融資金額を決定するために車の査定を受けます。

店頭まで車を持っていくのが基本ですが、出張料を取られる場合もあるものの、自宅など指定した場所への出張査定に応じてくれる融資会社もあるため、営業時間内に行けないときは相談するのが得策です。

融資金額に納得できれば契約をします。

契約が完了すれば融資はすぐに実行されるため、査定を受けるときは必要書類に不備がないようにしておく必要があります。

車担保融資のメリット

無担保ローンを利用できるのがベストですが、属性情報や信用情報に問題があって審査を通過できない人もいます。

車担保融資は、自己所有の車があれば融資を受けれる可能性があるため、ブラックになっていてほかのローンで審査通過が難しい人でも利用できるかもしれません。

車担保融資には、次のようなメリットがあります。

車を担保にお金を借りるメリット
  • 車があれば審査通過できる可能性がある
  • 申し込み当日に借り入れができる
  • 車を担保にするからブラックでも借りれる可能性がある
  • 自動車ローン返済中でも借りれる可能性がある
  • 必要書類が準備できれば手続きが早い

契約には名義変更手続きが必要になるため、一般的な借り入れよりも必要書類が多いですが、不備なく準備できればスムーズに手続きが進みます。

最短で申し込んだその日に借入金を受領することもできるため、今すぐお金が必要な人でも利用可能です。

なお、自動車ローンの返済が終わっていない車両であっても担保にできる融資会社もあるため、不安な人はあらかじめ問い合わせてみるのが得策です。

車を所有していればお金が借りられる

カードローンなどの無担保ローンは、融資会社が設定した審査基準をクリアすることができなければ、審査を通過することができません。

しかし、車担保融資は車が担保になるため、債務者が返済不能になっても担保車両を売却することで、融資会社は融資額を回収できる可能性が高いです。

そのため、ほかの審査に通過できない人でも、車を所有していればお金が借りられる可能性があります。

ただし、所有者が自分自身であることが条件です。

ローンを完済していなくても、自己所有であれば借りれる場合がある。

自動車ローンが残っていても、ローン会社が所有権を取得しておらず本人所有であれば、車担保融資の融資会社が所有権を取得できるため、借り入れができる業者もあります。

即日融資が受けられる

有担保ローンは担保物件の査定があるため、融資までに日数がかかることも少なくありません。

担保物件の評価額が査定した金額よりも低ければ、融資会社は回収不能になるリスクを負うことになり、有担保で貸付を行う意味をなくしてしまうため、慎重に査定するのは当然です。

しかし、車の場合は年式や走行距離などから相場が決まっているため、比較的早く査定が終了します。

申し込み時点で査定に必要な情報を収集しておおよその金額を決め、現車を確認して問題があれば減額し、状態が良ければ増額するという流れです。

したがって、車担保融資は即日融資を受けることができるため、今すぐお金が必要なときでも借り入れができます。

担保があるので信用情報がブラックでも借りれる可能性が高い

信用情報機関が保有している信用情報を構成する主なものは、契約内容や返済状況などの契約に関する情報です。

取引履歴に問題がなければ信用を高める情報となり、返済遅延などの問題があれば審査に引っかかる原因にもなります。

特に、長期延滞や返済不能になったことを示す異動情報が登録されてしまうと、審査通過が著しく困難になるブラックとなってしまいます。

異動情報が登録される原因は次のような状態です。

  • 61日以上の延滞
  • 債務整理
  • 特定調停
  • 代位弁済
  • 貸し倒れ
  • 短期間の複数社への申し込み

しかし、車担保融資は車を売却すれば融資会社は、貸したお金を回収できるため、審査が厳しいブラックでもお金を借りれる方法と言えます。

車担保融資のデメリット

車担保融資はデメリットが多いため、理解した上で利用しなければ痛い目に遭う可能性があります。

車担保融資のデメリットには、次のようなものがあります。

車を担保にお金を借りるデメリット
  • 金利が高くて負担が大きい
  • 返済金額以外に支払いがある
  • 車を失うリスクがある
  • 違法行為による罰金刑を科されることがある
  • 悪徳業者の被害に遭う可能性がある

貸付条件は融資会社によって異なりますが、車担保融資は全体的に金利が高めであることに加えて、名義変更費用などの手数料や自動車税などの維持費などを支払う必要があり、ほかのローンよりも借主の負担は大きいです。

さらに、返済が遅れてしまうと、担保にしている車を処分されるリスクと隣り合わせであり、精神的な負担も大きいです。

最悪の場合、車検証や自賠責保険証の不積載による罰則を科せられることもあります。

また、資金需要者を狙った悪徳業者もいるため、安直に契約すると法外な利息の支払いを求められたり、異常な手数料を請求されることもあります。

金利がカードローンよりも高い

車担保融資の金利は融資会社によりますが、おおむね利息制限法の上限金利である年15.0%〜年20.0%です。

大手消費者金融のカードローンの金利は年3.0%〜年18.0%であり、明らかに車担保融資の金利は高いです。

もっとも、カードローンは融資限度額に応じて金利が変動する仕組みのため、低金利で利用できる人は限られますが、これを考慮しても車担保融資よりは適用される金利は低い傾向にあります。

借入金額や返済回数などを同条件で比較すると、金利が高いほうが返済総額が大きくなることはもちろん、毎月の返済金額も大きくなる傾向があるため、少しでも金利が低い業者で利用するのが賢明です。

金利が高いと負担も大きなるため、金利は低い業者を利用するのがベスト。

手数料の種類が多く、高くつく

借り入れをすると、手数料とも言うべき利息の支払いが発生します。

車担保融資は利息以外にも以下のような手数料を支払わなければならない場合があります。

手数料 対象 備考
保管料(管理費) 預かり融資 車両を預かるときに必要となる諸経費全般。
駐車料金 預かり融資 車両を留め置きするときに発生。
リース料金 乗ったまま融資 リースとして乗り続けるときに支払う費用。

これらの手数料は、利息とは違って法的なルールが存在しません。

そのため、高額を請求されてしまって、借り入れはできたものの受け取る金額が少なくなったり、リース料金にいたっては毎月の返済と別で支払うため、毎月の負担が大きくなり、返済が困難になる可能性があります。

自賠責保険料や自動車税の支払いは続く

車担保融資を利用すると、担保にした車の所有者は融資会社になりますが、自動車税や自賠責保険料などの維持費は使用者課税のため、借主が支払うことになります。

そのため、預かり融資で借り入れをした場合、車に乗ることはできませんが、維持費は引き続き支払わなければなりません。

ローン返済中に車検の有効期限が満了する場合も同様で、車検が切れてしまうと公道を走行することができなくなるため、自己負担で車検を受ける必要があります。

所有者が融資会社になっても車の維持費は使用者が負担する。

したがって、返済を遅れないことだけで頭がいっぱいになっていると、税金や車検費用などの支払いができなくなるおそれがあるため、忘れないよう管理をしておくことが重要です。

自動車担保融資は全国対応ではない

車担保融資を取り扱っている業者はプロミスやレイクのような大手消費者金融ではなく、中小消費者金融です。

中小消費者金融の多くは地元に密着して営業エリアが限られているため、全国対応している業者は少ないのが実情です。

加えて、融資会社は所有権を取得した車の管理をしなければなりません。

全国対応すると、車の処分で遠方へ行くことも必要になってくるため、相応の経費がかかります。

そのため、管理しやすいように融資対象エリアを限定しています。

もっとも、限られてはいますが全国対応している業者もいるため、自宅のある地域を対象としている融資会社がなくても車担保融資を利用することは可能です。

法律に抵触、罰則を受けることになるかもしれない

乗ったまま融資を利用するときに、所有権を融資会社に移転させるだけではなく、車検証や自賠責保険証を預けるよう求める業者もいます。

預けるよう求める行為は違法ではありませんが、車検証と自賠責保険証は法律で車に積載することが義務づけられており、不積載で運転すると以下の罰則を受けることになります。

違反 罰則
車検証不積載 50万円以下の罰金
自賠責保険証不積載 30万円以下の罰金

つまり、最大80万円の罰金刑を科されるリスクを負うことになります。

預かり融資であれば車に乗ることができないため、罰金を支払うことはなく安全に利用できることから、預かり融資を利用するのがベターです。

しかし、車が必要な人は乗ったまま融資を利用するしかないため、相応のリスクがあることを理解した上で利用することが大切です。

融資会社選びを慎重にしないと悪徳業者にあたるかもしれない

ヤミ金などの悪徳業者は適宜摘発されていますが、根絶されておらずいまだ活動しているのが現状です。

特に、車担保融資は法的な制限がない手数料の支払いがあり、高額請求をしても取り締まられることはないため、悪徳業者が入り込みやすい貸付の形態といえます。

車担保融資の利用者は悪徳業者に狙われやすい。

そのため、車担保融資に申し込むときは、金融庁が提供する「登録貸金業者情報検索入力ページ」を利用して、申し込む融資会社に貸金業の登録があるかを事前に確認するのが鉄則です。

ホームページやパンフレットに登録番号の記載があっても、実在する業者を騙る悪徳業者の可能性もあるため、情報が一致することを確認してから申し込むのが得策です。

返済ができないと車が返ってこない

融資会社が車を担保にするのは、借主が返済できなくなったときに車を売却して残金を清算するためです。

したがって、返済不能になると預けていた車は返ってこなくなり、乗っていた車は取り上げられてしまいます。

ちなみに、長期延滞や返済不能になったと判断した段階ではなく、返済が遅れた時点で車を処分する融資会社もあります。

車を売却するタイミングは融資会社の判断に委ねられており、たった1日しか遅れていなくても延滞にほかならないため、売却されても借主は何ら文句を言うことはできません。

そのため、無担保ローンよりも確実な返済が必要になるため、綿密な返済計画を立てることが重要です。

なお、車の代金でローン残金を相殺できなかったときは、車はないのにローンの返済は続けなければなりません。

車担保融資より安全にお金を借りるなら消費者金融で解消

車担保融資を扱うのは消費者金融ですが、消費者金融は担保を必ず求めるわけではありません。

無担保ローンは、純粋に返済能力があるかどうかによって融資の可否が判断されますが、車担保融資よりもリスクが低く安全に利用できる上、金利が低い場合もあります。

以下の業者は、おすすめの消費者金融です。

担保の有無 限度額 即日融資の可否 金利(年利) 在籍確認の有無 無利息期間 対応エリア
プロミス なし 500万円 4.5%~17.8% 原則電話確認なし 30日間 全国
レイク なし 500万円 4.5%~18.0% 原則電話確認なし 60日間 全国
キャッシングのアロー なし 200万円 15.0%~19.94% 原則不要 なし 全国
いつも なし 500万円 4.8%~20.0% 原則電話確認なし 60日間 全国
フタバ なし 50万円 14.959%~19.945% あり 30日間 全国

プロミスやレイクなどの大手消費者金融はサービスが充実しているのが特徴で、カードローンを取り扱っているため、限度額を超えない限り必要なときに必要な金額を借りることができます。

一方、アローやいつも、フタバなどの中小消費者金融は、金利が高めなどサービス面では劣りますが、各社が独自に策定した審査基準によって融資の可否を判断するため、大手消費者金融の審査には通らない人でも審査に通る場合もあります。

担保なしで最短即日融資のプロミス

プロミスはSMBCグループに属する大手消費者金融で、公式アプリやインターネットから申し込みをすると、最短3分で審査結果が出ます。

審査に通過していれば即日融資を受けることも可能で、特に、インターネット振込で借り入れをすると10秒ほどで融資が実行されるスピーディーさが特徴です。

無利息期間が30日間ありますが、最初に借り入れをした日の翌日からスタートするため、カードローンを契約しても利用しない限り、無利息サービスが終わることはありません。

ただし、メールアドレスとWEB明細の利用登録が条件です。

30日の無利息期間の適用を希望するときは、メールアドレスの登録とWEB明細利用が必須。

初回借入は60日間無利息期間のレイク

レイクは大手消費者金融の中でも無利息サービスが特徴で、次の2つから選ぶことができます。

  • 借入金額全額を60日間無利息
  • 借入金額5万円までを180日間無利息

どちらの無利息期間の適用を受けるかは借入金額で判断するのが賢明ですが、選ぶ権利を与えられるのはWEB申し込みをした人に限られます。

WEB申し込みは24時間いつでも申し込みができる上、21時までに契約手続きが完了すれば融資が実行されるまで最短25分で即日融資可能です。

なお、無利息期間は契約日の翌日からスタートするため、前もって申し込むのではなく必要なときに申し込むほうが、サービスの恩恵を最大限享受することができます。

独自の審査基準でブラックでも相談可能なアロー

キャッシングのアローは、愛知県名古屋市に本社を置く中小消費者金融です。

大手消費者金融のように全国各地に店舗を構えていないにも関わらず全国対応しています。

融資限度額は200万円と中小消費者金融としては高めですが、金利は利息制限法における上限金利とほぼ同じで高いです。

無利息サービスは行っていないため、無利息期間のある消費者金融で審査が通らなかったときに申し込むのがベターです。

アローの特徴は中小消費者金融の利点である柔軟な審査にあり、独自の審査基準によって融資の可否を判断するため、他社の審査を通過できない人でも融資を受けられる可能性があります。

特に、大手消費者金融ではほとんど利用ができないブラックも審査に通る場合があります。

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この記事の監修者 山口みき
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