基礎知識

お金を借りる時の「借入残高」とは?カードローンの残高の確認方法や注意点等解説

「お金を借りる時の借入残高って何?」
「カードローンのご利用残高・借入額ってどういう意味?」

お金を借りる時はローンを利用しますが、契約書や利用明細書に「借入残高」という表記が出てきます。

他にもご利用残高・借入額・貸付残高などと様々な名称で呼ばれています。

本記事では、お金を借りる時の「借入残高」について解説します。
残高の確認方法・注意点・減らすコツなども紹介します。

この記事でわかること
  • 借入残高とは「借りているお金の合計金額」のこと
  • 借入残高によって利息が発生する
  • 借入残高の確認方法はWeb・スマホアプリ・ATM・電話
  • カードローンのご利用残高が0円になると借りることができない
  • 借入残高が減らない時は一括返済・繰り上げ返済を利用する
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【目次】このページ先読み

お金を借りる時の借入残高とは「借金の残高」

お金を借りるローンにおける借入残高とは「現在、借りているお金」のことを指します。

例えば、カードローンの限度額を50万円で契約している人が、20万円を使っていた場合20万円が借入残高になります。

ちなみに、残りの30万円は「利用可能額」と呼びます。

借入残高は、発生する利息や支払総額に大きく影響します。
利息と借入残高をかけることで、毎月の支払金額や利息の総額が計算されるためです。

借入残高の言葉の意味をもう少し詳しく解説していきます。

カードローン等のローンを対象に使われる

そもそも借入残高は、ローンを中心に使われる言葉です。
特に、カードローンで聞き覚えがある人も多いと思われます。

他にも、住宅ローン残高教育ローン残高などとローン全般に使われる残高は同じ意味合いを持ちます。

クレジットカードのショッピング枠は借入残高に入らない

ショッピング枠はお金を借りている訳ではなく、金融機関で一時的に立て替えているだけなので、借入には該当しません。

借入額・ご利用残高・貸付残高・借入額など様々な名称がある

ローンにおける「借入残高」という言葉には様々な呼び方があります。

  • 借入額
  • ご利用残高
  • 貸付残高
  • 借入額
  • 借入総額
  • 借入金残高
  • 融資残高
  • 元本残高

など

これらは全て借入残高と同じ意味を持ちます。

金融機関によって名称が変わっているため、意味を混在させないよう注意が必要です。

借入残高によってカードローンの利息が確定する

ローンの借入残高によって利息が確定します。

借入残高から利息を計算する方法は以下の通りです。

借入残高×金利(利率)÷365×借入日数

例えば、アコムで30万円の借入残高があり、年率18.0%30日借りた時の利息は以下のように計算します。

300,000(円)×0.18(%)÷365×30(日)=4,438円
※小数点以下切り捨て

利息は4,438円発生しています。
借入残高と利息をかけて計算するため、返済を続けていけば利息も少しずつ減っていく仕組みです。

借入残高は信用情報に記録される

「借りているお金は、信用情報に残りますか?」

借入残高は信用情報に記録されます。
つまり、借りているお金は信用情報を見ればすぐに分かるということです。

信用情報は以下の信用情報機関が管理・照会を行っています。

カードローンやクレジットカードの審査時には、上記の信用情報機関から信用情報を照会して申込者の情報を精査します。

お金を借りるだけでは信用情報に傷はつきません。
例え借入残高が多くてもブラックリストになることはありません。

しかし、借りたお金の返済に遅れたり滞納したまま放置していると、信用情報に傷がつきブラックリストに登録されてしまいます。

お金を借りる時の借入残高を確認する方法

「お金を借りる時の借入残高はどうやって確認するの?」

カードローンにおいて残高の確認方法は、大きく4つあります。

  • Web
  • スマホアプリ
  • ATM
  • 電話(カスタマーセンター)

金融機関によって残高の確認方法は、異なります。
スマホアプリがない金融機関や、ATMで確認できないカードローンもあります。

利用しているカードローンの金融機関に従って、残高確認を行う必要があります。

それぞれの残高確認の方法を以下で詳しく解説します。

Webのマイページ(会員ページ)

ほとんどの金融機関は、Webの会員ページで借入残高を確認することができます。

「(カードローン名・金融機関名) マイページ」
「(カードローン名・金融機関名) 会員ページ」

と調べると、金融機関のマイページが検索できます。
そこからログインを行えば、借入残高を確認することが可能です。

注意点として、Webで借入残高を確認する場合はID・パスワード等が必要です。

ID・パスワードを忘れた場合は、再発行という手続きから始めないといけません。

スマホアプリ

銀行カードローン・消費者金融カードローンの多くはスマホアプリから借入残高を確認することができます。

一例として、プロミスのアプリローンを紹介します。

プロミスのアプリローンは、アプリを開いたら最初のホーム画面で借入残高が表示されます。また、利用可能額もすぐに分かるため、後いくら使えるのかも分かります。

アプリにログインする方法は、ID・パスワードを入力する方法もありますが、スマホアプリの特徴として「生体認証」でもログインが可能です。

指紋認証顔認証でログインできるため、わざわざID・パスワードを入力する手間もかかりません。

ATM

借入残高は、ATMでも確認することができます。

ローンカードをATMに挿入すれば、借入・返済の他に残高照会も行えます。
そこで最新の借入残高を確認することができます。

ATMから返済した時も利用明細書が発行されますが、そこでも返済後の最新の借入残高を確認することが可能です。

注意点としては、ATMは24時間いつでも利用できないため、ATMの営業時間内に出向く必要があります。

電話

借入残高は、カスタマーセンターに電話で確認することも可能です。

金融機関は、必ずカスタマーセンターを設けています。
公式ホームページにアクセスすれば、問い合わせ窓口が記載されています。

電話番号受付時間を確認して電話をかけ、自動音声のナビダイヤルに従って進めれば残高の確認が行えます。

金融機関によっては、残高確認であれば自動音声で24時間いつでも対応しているところもあります。

カードローンでお金を借りる時に残高が限度額に達すると借りられない

「借入残高が限度額に達するとどうなる?」

カードローンの借入残高が限度額に到達した場合、それ以上そのカードローンでお金を借りることはできなくなります。

金融機関から定められた限度額を超えてお金を借りることはできません。
こうなると、借りたお金を返済するだけのローンになります。

しかし、いつまでも借りられない訳ではなく、返済を進めれば返済した分だけ再び借りれるようになります。

お金を借りる時の限度額に関する記事は、以下で詳しく解説しています。
(お金を借りる時の「限度額」とは?)

元金を返済した分だけ再び借りれるようになる

借入残高が限度額に達したらお金を借りることはできません。

しかし、返済した分だけ再び借りることは可能です。
注意が必要なのが、返済した「元金の分だけ」借りれるようになるという点です。

例えば、12,000円(うち利息が2,000円)を返済した場合、再び借りれるお金は元金分の10,000円です。

12,000円のうち2,000円は利息を返済しているため、12,000円まるまる借りれる訳ではないということを理解しておく必要があります。

「残高がいっぱいだから増額する」は審査通過が難しい

「限度額いっぱいになったら増額すればいいのでは?」

借入残高が限度額いっぱいになった時に増額を考える人がいますが、実際は限度額いっぱいの人の増額審査の通過は現実的に難しいです。

借入残高が限度額いっぱいになっていることは、増額審査ですぐに分かります。

借入残高を返済せずに増額申請すると、「返済能力が乏しいのではないか?」と判断される原因になってしまいます。

結果として審査見送り・審査落ちしてしまいます。

お金を借りる時は他社の借入残高を正直に申告する

お金を借りる時は、金融機関によるは審査を受ける必要があります。

審査にあたって申込情報を入力しますが、他社借入の残高は必ず正直に申告する必要があります。

一般的に他社借入がない・借入残高が少ない方が審査通過率は高くなります。
その事実からも、審査を有利に進めるために他社借入を低く見積もって申告する人も一定数います。

しかし、他社借入残高の虚偽申告は必ずバレます。
上記で述べたように、借入残高は信用情報に全て記録されています。

審査時に信用情報に記録されている残高と、申告した借入残高が一致していないと、ウソをついたと判断されてしまいます。

悪質な申告だと判断された場合、「社内ブラック」に登録され、二度とその金融機関でお金を借りる事ができなくなります。

カードローンの申込時は無担保借入残高を申告する

カードローンの申込時は「無担保借入残高」と呼ばれるローンの残高を申告します。

無担保借入残高は名前の通り、担保の設定なしで借りているローンの残高を指します。
以下のローンが無担保借入に該当します。

無担保借入
(無担保ローン)
具体例の一例
カードローン ・銀行カードローン
・消費者金融カードローン
クレジットカードのキャッシング枠 ・三井住友カード
「キャッシングリボ」
フリーローン ・各金融機関のフリーローン
目的別ローン ・教育ローン
・ブライダルローン
・医療ローン
・デンタルローン

審査の申し込み時はこれらのローンを利用しているのであれば、必ず申告しておくことが重要です。

対義語として有担保ローンもあります。
住宅ローンなどが該当します。住宅・土地を担保にすることで数千万円の融資を受ける事を可能にしています。車を担保にお金を借りる方法もありますが、あまり一般的ではありません。

お金を借りる時の残高に関する注意点

お金を借りる時、残高に関する注意点がいくつかあります。

  • 利用・返済は計画的に行う
  • 支払い遅れると利用可能残高が0円になる
  • カードローン残高がマイナスになるケースがある
  • クレジットカードのキャッシング枠も借入残高になる

特に、借入・返済は計画的に行うことが大切です。

限度額いっぱいまで借り過ぎてしまうと、急な出費に対応できなくなります。
また、返済計画を立てないと支払い遅れ・滞納のリスクも上がります。

自身の経済状況を客観的に分析して、いくらまで借りれて、どれくらいなら返済可能なのか計算してから借りることが重要です。

借り過ぎると急な出費に対応できない

お金を借りる時の借入残高の注意点に、「借り過ぎ」が挙げられます。

お金を借りると利用可能残高が減り、0円になると、それ以上借りることができなくなります。

この状態で急な出費が発生しても対応することができません。

いつ緊急の事態が起きても備えれるように、10万円以上は利用可能額をあけておくことが望ましいです。

支払い遅れ・滞納があると利用可能残高が0円になる(利用停止)

カードローンの返済に遅れると、利用可能残高が0円になり利用停止されます。

滞納を返済するまでは、利用再開することができません。
これは各金融機関の利用規約に記載されている事項でもあります。

また、カードローンの返済を滞納したらペナルティも発生します。

  • 遅延損害金が発生する
  • 支払い催促のハガキが届く・電話がくる
  • 長期間の滞納でブラックリストになる
  • 強制解約・一括請求を求められる

支払い遅れて数日程度であれば、利用停止や数十円の遅延損害金だけ済みます。

支払いに遅れに気づいたら、ペナルティが重くなる前にすぐに返済することが重要です。

カードローン残高がマイナスになることがある

「カードローンの残高がマイナスになっている!」

カードローンを利用する中で、残高がマイナスになるケースもあります。

カードローンの機能の「自動融資機能」を利用している人が該当します。

●自動融資機能とは

自身の銀行口座とカードローンを紐づけることで、銀行の口座残高が減った時にカードローンが自動で振込してくれる機能のことです。

カードローンの利用可能残高が0円に近い状態で自動融資機能によって、銀行口座に振込された場合、カードローンの利用可能残高が0円になるケースがあります。

この場合、返済が終わるまで自動融資機能は停止されてしまいます。

クレジットカードのキャッシング枠も借入残高に含まれる

クレジットカードでお金を借りるキャッシング枠も、借入残高に含まれます。

クレジットカードのキャッシング枠は、クレジットカードを利用してお金を借りています。カードローンで借りるのと同じです。

当然、借入残高に含まれ信用情報にもキャッシング枠の残高が記録されます。

そのため、カードローンの申込時にキャッシング枠の利用があれば、その情報も申告しなければいけません。

なお、クレジットカードのショッピング枠は借入残高に含まれません。

カードローンの残高が減らない原因と減らすコツ

「カードローンの残高が減らない!」
「カードローンの残高を減らす方法はある?」

カードローンの借入残高は毎月の返済を進めていけば、いつか完済することができます。
しかし利息が発生するため、なかなか完済に近づかないで頭を抱える人も一定数います。

カードローンの借入残高が減らない原因は以下のものが考えられます。

  • 毎月の返済額が少ない
  • 借入を繰り返している

以下では、原因の詳細や減らすコツを詳しく解説します。

毎月の返済金額が少ないので利息ばかり払っている

カードローンの借入残高が減らない原因の1つに、毎月の返済額が少ないことが挙げられます。この点は、カードローンに危険性はあると言われる要因ともなっています。

毎月の返済額は、最低返済額以上で自分で金額を決めて返済します。
毎月の負担を減らしたい人は、少なめに設定することも可能です。

しかし、毎月の返済額が少ないその分利息を多く支払うことになります

10万円を年率18.0%で借りた場合、毎月1万円ずつ返済した時と、毎月5,000円ずつ返済した時の利息や支払総額を比較します。

利息のシミュレーション 毎月1万円ずつ返済 毎月5,000円ずつ返済
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金利(年率) 18.0% 18.0%
返済回数 11回 24回
利息 9,158円 19,772円
支払総額 109,158円 119,772円

同じ10万円を借りて返済しているだけなのに、毎月5,000円ずつ返済している方がが利息が多く発生しています。

借入残高を減らしたいのであれば、毎月の負担が増えますが返済金額を上げることで、完済に近づけることができます。

返済してもすぐにお金を借りている

カードローンの借入残高が減らない原因の理由に、借入を繰り返していることも挙げられます。

毎月返済をしていても、その分借りていたら借入残高は一向に減りません。

カードローンでお金を借りることに慣れている人が陥りやすい現象です。
少し出費が重なれば、すぐに借りる癖がついているため、なかなか借入残高が減りません。消費者金融はやめとけ!と言われてる理由のひとつです。

カードローンでお金を借りることを我慢しなければ、完済することはできません。

もしくは後述する、一括返済や繰り上げ返済を利用して完済する方法もあります。

繰り上げ返済・一括返済で多めに返済する

カードローンの借入残高を減らすコツは、繰り上げ返済・一括返済を利用して返済を進めることです。

  • 繰り上げ返済:借入残高の一部を追加で返済する方法
  • 一括返済:借入残高と利息をまとめて返済する方法

繰上げ返済は臨時返済とも呼ばれています。
毎月の返済に加え、借入残高の一部を返済することで利息を減額し、完済期間を早めることが可能です。

一括返済は、利息・借入残高をまとめて支払う方法です。
ボーナスや給与でまとめて支払ってしまえば完済になります。

完済後もカードローンは利用できるため、急な出費に備えることもできます。

各金融機関の返済シミュレーションを使って返済計画を立てる

カードローンの残高が減らないと思っている人は、金融機関の返済シミュレーションを利用して、返済計画を立てることをおすすめします。

カードローンを取り扱う金融機関の公式サイトには、支払期間支払金額をシミュレーションするページがあります。

そこで、現在の借入残高や借りているお金の金利等を入力することで、おおよその支払期間や金額を確認することができます。

支払期間や金額が明確になれば、具体的な返済計画を立てやすくなりますし、返済に対するモチベーションが高くなります。

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この記事の監修者 山口みき
自己紹介 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。
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