今回は証券担保ローンについて解説していきます。
- まとまった資金が必要だけど、今持っている株は手放したくない。
- カードローンは金利が高いから不安。
そんな悩みを解決できるのが「証券担保ローン」です。
証券担保ローンとはその名前の通り、自身の持っている有価証券を担保にローンを組むことです。
資産家に人気があると言われている証券担保ローンですが、お金持ちだけが利用するサービスではありません。
使用用途は基本的に自由で、教育資金や結婚資金など、様々な用途での使用が可能です。
今回は証券担保ローンとはどのようなサービスなのか?
証券担保ローンの特徴、メリットやデメリット、登録から融資までの流れを詳しく解説します。
また、魅力的な証券担保ローンですが注意事項もあります。証券担保ローンの魅力や注意事項まで、詳しく説明いたします。
- 証券担保ローンの特徴、登録から融資までの流れを詳しく紹介
- 証券担保ローンの特徴は金利が低く、用途は自由
- 証券担保ローンは、株主の権利を継続しながら、まとまった資金調達が可能
- 証券担保ローンは強制売却の可能性もある
- 証券担保ローンがおすすめのケースは、ローンの借り換えや新たな追加投資
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証券担保ローンとは株や債券等を担保にお金を借りること
証券担保ローンとは名前の通りですが、自身が保有している有価証券を担保にして金融機関からお金を借りることです。
「保有している有価証券を担保にするということは、自身が保有している株の権利が失われるのでは?」と不安になるかもしれません。
しかし証券担保ローンで担保に入れた有価証券に関して、自身の権利は奪われることはありません。
有価証券の権利はそのまま引き継がれるので、配当金や株主優待を受けること、売買取引も自由に出来ます。
担保に入れた有価証券の権利が止まることはないので、融資を受けながら資産運用もできることが最大の魅力です。
また、金融機関によりますが審査にかかる日数も短いところが多いので、すぐに資金が必要になった場合など、慌てずに準備することができます。
担保にできる有価証券の種類も金融機関によって様々ですので、自身で担保にしたい有価証券を取り扱っている金融機関を選ぶことが大切です。
有価証券担保ローンの仕組み
有価証券担保ローンとは、自身の保有している有価証券を担保に入れることにより、お金の借り入れができる仕組みのことです。
有価証券担保ローンはカードローンよりも金利が低く、多くの金融機関では1%から4%前後の為、比較的安心してローンを組むことができます。
カードローン名 | 金利(年利) |
---|---|
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | 1.8%〜14.6% |
アコム | 3.0%~18.0% |
プロミス | 4.5%〜17.8% |
借り入れ期間は証券会社によってばらつきがありますが、比較的短く半年から1年程度で設定されています。
しかし、基準を満たしていれば自動継続も可能です。
証券担保ローンは通常のローンとは違い使用用途の制限などもないので、まとまった資金が必要な際に自由な用途で使用することが可能です。
また、株式や債券などの有価証券を担保に入れることでローンを組みますが、担保に入れた株式の権利を失うことはありません。
運用を続けながら担保に入れることができるので、資産形成を止めることなく資金の調達ができることも魅力の一つです。
しかし、もちろんのことですがこのローンを組むことができるのは、有価証券を保有している人のみです。そして証券担保ローンは、ローンであるということです。
返済の義務があることや金利の支払いも必要ですのでご注意ください。(無利子でお金を借りる方法!国・公的機関や銀行で超安い利子でどうしても借りたいならどこがおすすめか解説)
担保にできる有価証券の種類
担保になる有価証券の種類についてですが、基本的には証券会社の証券総合口座に預けている有価証券などが対象です。
証券担保ローンで担保にできる有価証券は、いくつか種類があります。
- 国債・地方債・政府保証債・国内上場株式(ETF,REIT,ETN含む)
- 投資信託
- 社債
- 外貨建債券
- 海外上場株式
- 協同組織金融機関の優先出資証券
以上の証券がありますが担保にできる種類は取扱金融機関によっても変わりますので、自身の保有している有価証券が融資の対象になるのか確認することが大切です。
また証券会社で様々ですが、担保する有価証券の種類によっては適用金利の年率も変わります。
自身で保有している有価証券を有効に活用することが大切です。
証券担保ローンの特徴
証券担保ローンの特徴について解説していきます。
証券担保ローンの特徴は大きく分けて3つあります。
- カードローンよりも金利が低く借りられる
- ローンの使い方は自由
- 時価相場によって融資額が決まる
証券担保ローンは自身で保有している有価証券を担保にする為、カードローンよりも低い金利でローンを組むことが出来ます。
また、借り入れしたお金の使い方も決まっていません。
自身でまとまった資金が必要になったときに、自由な用途で使えるというところもこの証券担保ローンの特徴です。
また、融資金額は担保にする有価証券の価値によって変動します。
担保にした有価証券が値下がりした際には、追加で有価証券の担保をしなければならないので、注意が必要です。
金利が低くカードローンなど無担保ローンより抑えられる
証券担保ローンの一つ目の特徴は、カードローンなどの無担保ローンよりも金利が圧倒的に低いことです。
カードローンなどの無担保ローンを組むと平均金利は約3%〜18.0%、上限金利は15%〜20%と高金利です。
お借入れの上限金利は、借入金額に応じて年15%~20%となっています。
(引用元:【日本貸金業協会】)
しかし証券担保ローンの金利は、多くの金融機関で1%から4%前後と、カードローンと比べると圧倒的な低金利です。
お金を借りて投資をしたり、投資のためにローンを組むと、金利の支払いもしていかなくてはなりません。
資金調達をする上で低金利でお金を借りられることは、大きなメリットです。
使用用途は原則自由
証券担保ローンの特徴二つ目は、借り入れたお金の使用用途が決まっていないことです。
証券担保ローンは使い方の決まりがなく、基本的に用途は自由です。
通常、家を購入する際は「住宅ローン」、車を購入する際は「マイカーローン」など専用用途のローンを組みます。
しかし、この証券担保ローンなら用途が自由ですので、急な資金調達にも対応が可能です。
お子様の教育資金や結婚資金、趣味や旅行にも使用することができます。
その他にも株式や債券、不動産購入などの新たに投資する資金調達にも活用することも出来ます。
証券担保ローンで預けている株の権利はそのままに、新たに資産運用ができるという特徴は、資産を減らしたくないけど新たな運用資金は欲しい投資家にとって、とても魅力的な特徴の一つです。
有価証券の価値によって融資額が変動する
証券担保ローンの3つ目の特徴は、時価相場によって融資額が決まるです。
証券担保ローンの特徴、そしてメリットやデメリットにもなりうるのが、この有価証券の価値によって融資額が変動することです。
証券用語ではお馴染みですが、価格変動リスクがあることは証券担保ローンのサービスを利用する上で覚えておく必要があります。
有価証券の価格が上昇しているときはいいですが、評価額が所定の基準より下がってしまうと、追加で有価証券の担保の差し入れをする必要が出てきます。
また、追加で担保の差し入れをすることの他にも、返済の必要が出てくる場合もあります。
有価証券を担保に入れる際には限度額ギリギリまで借りるのではなく、余裕を持って評価額が下がることも視野に入れて借り入れることが大切です。
また、有価証券の値動きなども自身で確認し、焦ることのないように日々値動きを追っていくといいかもしれません。
証券担保ローンのメリット
次に証券担保ローンのメリットについて解説します。
証券担保ローンのメリットは大きく分けて3つあります。
- 資金調達がすぐにできる
- 株主としての権利はそのまま保持できる
- 審査に落ちる可能性が少ない
以上3つが証券担保ローンのメリットです。
証券担保ローンはすぐに、まとまった資金調達が可能です。
金融機関によって証券担保ローンの審査はありますが、基本的に審査に落ちる可能性は少ない傾向です。
審査の日数に関しても営業日によって変動はありますが、2~4日程度、借り入れ申請から約1週間程度で融資が可能なところが多いようです。
しかし金融機関でも異なりますので、自身の有価証券を取り扱う金融機関にきちんと確認することをおすすめします。
また、証券担保ローンの担保に入れた有価証券の権利は失われることはありませんので、安心して融資を受けることが出来ます。
急にお金が必要になった時の資金調達ができる
証券担保ローンの一つ目のメリットは、資金調達がすぐにできることです。
投資や不動産購入などはタイミングが大切なので、突発的にまとまった資金調達が必要になることがあります。
しかし投資以外でも、日常生活ですぐにお金が必要になる時は意外とあります。
上記でも書いてある通り証券担保ローンは、借り入れ申請から融資が開始されるまでの期間が約1週間ほどです。
すぐにまとまった資金が欲しい時などは、非常に嬉しいサービスです。
また、資金調達の方法としてはカードローンなどが有名ですが、カードローンは金利が高く、あまりおすすめは出来ません。
後に自身で返済しなくてはならないので、低金利の証券担保ローンで資金調達をする方が安心感があります。
株主としての権利(配当金・株主優待)は続行できる
証券担保ローンの二つ目のメリットは、株主としての権利はそのまま保持できることです。
株を保有しているメリットはそれぞれかと思いますが、主に3つあります。
- 株式の値上がり益
- 配当金
- 株主優待
いくら資金調達のためと言っても、株を売ってまで「株保有のメリット」を放棄したくはないと思う方が多いはずです。
しかし、証券担保ローンでは担保に入れた有価証券の権利はそのままに、融資を受けることが可能です。
融資を受ける際に担保には入れますが、有価証券の名義はご自身のままですので、配当金や株主優待としての権利を失うことはありません。
また、売買も自由にできるので新たな株の買い付けも可能です。
資産運用をしながら、まとまった資金調達ができます。
審査がないので審査落ちはない
証券担保ローンのメリット三つ目は、審査に落ちる可能性が少ないことです。
証券担保ローンの審査は、基本的には金融機関によって審査されます。
審査の基準などは金融機関によって様々ですが、詳しく明かされているわけではありません。
しかし主に年齢、保有資産額、融資金額などで審査されるのが一般的です。
そのため借り入れ審査に通るか不安と思われる方が多いですが、審査に落とされることは少ない傾向です。
審査をするにあたり年齢などのご利用条件や、担保に入れる有価証券の対象などが金融機関のトップページなどに記載されています。
借り入れ審査に通るか不安な方は、事前に自身で金融機関の条件などの確認をしておくと安心です。
条件も難しいものではないことや、条件に合っていると審査に落ちる可能性はかなり低くなるので、安心して審査をしていただけます。
証券担保ローンのリスクやデメリット
次に証券担保ローンのデメリットについて解説していきます。
証券担保ローンのデメリットは、主に以下の4つです。
- 強制的に売却されることがある
- 借り入れ上限がある
- 証券会社に限りがある
- 追加担保をしなければならない可能性もある
証券担保ローンはメリットも豊富ですが、一方ではデメリットもあります。
まず、強制的な売却の可能性や、追加担保をしなければならない可能性もあることです。
証券担保ローンは担保に入れている有価証券が値下がりをすると、追加担保や強制売却をしなければならない場合もあります。
その他にも証券担保ローンを取り扱いしている証券会社でしか融資が受けられないことや、融資額には借り入れ上限があることもデメリットです。
証券担保ローンを検討している方は一度、デメリットについてもきちんと確認しておく必要があります。
強制的に売却される損がでる可能性がある
証券担保ローンの一つ目のデメリットは、金融機関によって強制的に売却される可能性があることです。
証券担保ローンは、担保に入れた有価証券の時価評価額によって融資額が変動します。
担保に入れている有価証券が値上がりしている際は安心ですが、担保割れや時価評価額の値下がりが起こる可能性も十分にあります。
証券担保ローンに担保した有価証券は、時価の下落によって評価額が変動してしまいます。
担保評価額が下がり融資残高の割合の一定基準に達してしまうと、担保していた有価証券が強制的に売却される可能性があります。
この売却は、金融機関が融資金や利息の未収金を回収するために行われます。
このような最悪の事態にならないためにも自身で値動きを確認しておくことが大切です。
株の売却金額の5割~6割までしか借りれない
証券担保ローンのデメリット二つ目は、借りれる金額が大幅に下がることです。担保に入れた株の売却金額の5割~6割までしか融資を受けられません。
デメリット一つ目にも挙げましたが、証券担保ローンは良くも悪くも有価証券の時価評価額によって融資額が変動します。
当たり前ですが将来のことは誰にも分かりませんので、証券担保ローンの担保にしていた会社が倒産するなどのリスクもゼロではありません。
担保に入れた有価証券の価値がゼロになると、証券担保ローンの利用者だけではなく、金融機関も共倒れの可能性もあります。
そのような事態を避けるためローン借り入れの際には、担保にする有価証券の株を売却した際に得られる金額の、50%〜60%までしか融資を受けられない仕組みです。
まとまった資金作りには証券担保ローンはおすすめですが、借り入れできる資金に上限があることもきちんと頭に入れておくことが必要です。
証券担保ローンの取り扱いがある証券会社でしか借りれない
証券担保ローンの三つ目のデメリットは、取扱いできる証券会社に限りがあることです。
金融機関はかなりの数ありますが、中には証券担保ローンを取り扱っていない金融機関もあります。
また、証券担保ローンを取り扱っている金融機関の中でも、全ての金融機関で融資が受けられるわけではありません。
自身が持っている有価証券の取り扱いがなかったり、担保にできる有価証券の種類が少ないこともあります。
そもそも投機対象になっている株は融資を断られる可能性もあるのです。
自身の条件に合う金融機関を見つけて証券担保ローンの融資を受けることは、意外と難しいかもしれません。
細部まできちんと確認し、納得のいく融資を受けられるように自身で見極めることが大切です。
担保割れによる追加しないといけない場合がある
証券担保ローンの最後のデメリットは、担保割れになるリスクがあることです。担保割れとは、担保不足ともいわれていおり、評価額が基準を下回ることを言います
この場合、担保を差し入れる=追加することで解消することができます。
証券担保ローンの融資を受ける上で一番忘れてはいけないことが、この担保割れによるデメリットです。
担保に入れている有価証券は時価評価額で価値が変動します。
証券担保ローンは、担保に入れている有価証券の価格が下がってしまった場合、以下の2点のどちらかを行わない限り、売却されることになっています。
- 追加で担保を差し入れる
- 一部返済
しかしそれでも融資元本と経過利息額に満たなかった場合には即時返済を求められます。
株価の下落による状況で、即時返済を求められる状況に対応することは、なかなか難しいことです。
証券担保ローンの融資を受ける際には、このような担保割れのデメリットをきちんと理解した上で、経済状況の変化にも耐えられるような融資額を受けることが大切です。
有価証券担保ローンをおすすめしたいケース
証券担保ローンの活用にあたって、おすすめのケースが4つあります。
- ローンの借り換えをしたい
- 利回りの良い債券を購入したい
- 優良株への投資をしたい
- 値下がり株の購入費用に充てたい
以上の4つが証券担保ローンの活用のおすすめのケースです。
証券担保ローンは、比較的低金利でローンを組むことができます。
証券担保ローンで借り入れた資金を使用し、借り換えをすることでローンの支払額を少なくすることが可能です。
また、優良株の購入や利回りの良い債券を購入する際も、証券担保ローンを活用すると運用を続けながら資金調達ができるのでおすすめの活用法です。
証券担保ローンは様々な活用方法がありますので、自身に合ったタイミングで融資を受けることが大切です。
ローンの借り換え
証券担保ローンのおすすめのケース一つ目はローンの借り換えを検討している時です。
ローンを組むことは長期での融資の借り入れがほとんどですので、当たり前ですが金利が低いほど支払う金額は少なくて済みます。
ローンの「元本が減らずに利息だけを払い続けている」という話をよく聞く位ですから、金利の低さは非常に大切です。
証券担保ローンは低金利で、カードローンなどと比べるとその金利差は圧倒的です。
証券担保ローンで新たに資金調達をして借り換えをすると、ローンの支払額を抑えることが出来ます。
同じ元本でも金利の差で支払額は大分変わってきます。
ローンで悩んでいる方は、証券担保ローンでの借り換えを一度検討してみる価値はあります。
利回りのよい債券を購入する
証券担保ローンのおすすめのケース二つ目は、利回りの良い債券の購入時です。
証券担保ローンの最大のメリットは、有価証券を担保に入れても自身が保有している権利はそのまま引き継がれることです。
担保に入れていても株主優待や配当金などの権利はそのままなので、証券担保ローンで有価証券を担保に入れたまま、新たな高回りの債券を購入するための資金の調達も可能です。
例えば、米国債などは日本国債より信用度が高く高利回りですので、借り入れたローンの支払い金利よりも高い金利収入の確保が期待できます。
このように信用度が高い債券などを証券担保ローンで得た資金で新たに購入し、利益を獲得することができるのも、証券担保ローンのメリットです。
条件の良い株へ投資したい場合
証券担保ローンのおすすめのケース三つ目は、優良株への投資です。
株にはさまざまな種類がありますが、誰もが良い条件の株を購入したいと考えます。
企業が発行している株式投資は、主に以下の3点で利益を得ることが出来ます。
- 利回り
- 配当金
- 値上がり益
しかし株の購入にも、まとまった資金が必要です。
まとまった資金を借り入れる時、証券担保ローンなら保有している有価証券を手放すことなく、新たに条件の良い株式の購入費用を得ることが可能です。
自身の保有している有価証券の権利だけでなく、新たに証券担保ローンで借り入れた資金で購入した株式の利益も手に入れることが出来ます。
このように証券担保ローンは、非常に魅力的なサービスです。
ただし、値下がり時には注意が必要ですので、デメリットがあることもきちんと頭に入れておく必要があります。
株価が下がった時の追加購入費用
証券担保ローンのおすすめのケース四つ目は、値下がり株の追加購入費用です。
株を保有していると、「今買いたい」「今すぐ欲しい」と思うタイミングが必ずあります。
狙っていた株が何らかの影響で値下がりしている時がそのタイミングです。
値下がりをしている時に大量に購入することができれば、株価の評価額が上がったタイミングなどで売却すると、値上がり益などで利益を得ることが可能です。
しかし、まとまった資金がなければ値下がりしたタイミングの時に狙っていた株を購入することもできません。
証券担保ローンを利用すれば、借り入れにもそれほど時間がかかりませんし、まとまった資金調達も可能です。
タイミングを見計らい、証券担保ローンで借りた資金で値下がりした株が購入できることは、株保有者にとって素晴らしいメリットです。
証券担保ローンの申し込みから融資までの流れ
ここからは、証券担保ローンの申し込みから融資までの流れについて説明します。
申し込みから融資までの流れは金融機関によって違いがあります。
今回は日本証券株式会社の、証券担保ローンの申し込みから融資までの流れを詳しく解説します。
日本証券株式会社の登録から融資までの流れは5ステップです。
- 問い合わせ
- 面談・借り入れ申し込み
- 審査
- 契約書類の差し入れ
- 融資実行
以上の流れで進んでいきます。
まずは、電話かメールで問い合わせをしますが、日証金(証券担保ローン窓口)へ直接の来店も可能です。
また、相談や商品内容の説明はビデオ通話も可能ですので、都合の良い日を伝えると良いです。
その後、担当者と利用者が資金用途や借り入れ希望額、担保する銘柄などについて面談をし、申し込みに必要な書類の準備をします。
そして提出書類をもとに日証金にて審査が行われ、面談後の2〜4日後に審査結果が出ます。
審査に通った場合は契約書類の差し入れをし、担保取引用の振替決済口座開設などの融資に必要なものを準備します。
そして有価証券の振替後、銀行振り込みより融資が振り込まれるという流れです。
面談後から融資実行までは最短1週間程度見ておくと良いですが、内容によって日数がもっとかかる場合がありますので、余裕を持った行動が大切です。
申込条件
日証金では、申し込み条件に関しての記載は特にありませんでしたが、審査についての制限などはあります。
まず一つ目の制限は年齢制限です。
個人の利用の場合、満20歳以上75歳未満の年齢の方が対象です。
しかし(75歳以上の方もご相談ください)との記載がありますので、もし年齢制限で引っかかってしまっても一度相談してみることをおすすめします。
次に資金用途についての制約ですが、資金の使用用途については特に制約などはなく原則自由です。
しかし貸付審査事項のため、資金使途の確認は必要ですので、きちんと申告することが大切です。
そして担保有価証券の範囲についてですが、担保として認められている有価証券は以下の通りです。
・国内上場株式(ETF、REIT、ETN等を含みます)
・国債、政府保証債、地方債、社債(転換社債型新株予約権社債を含みます)
・非上場投資信託
(引用元:【日本証券金融株式会社】)
取り扱っている有価証券の種類は決まっているので、自身が保有している有価証券が条件に合っているか確認が必要です。
事前に自身で確認をした上でお申し込み下さい。
必要書類
最後は、証券担保ローンの登録に必要な書類についてです。
個人での利用と法人での利用の二つがありますが、今回は個人で利用する際の必要書類について説明します。
[全てのお客様]
- 顔写真付きの本人確認書類(運転免許証、個人番号カード等)
※顔写真付きの本人確認書類をお持ちでない場合は、住民票の写し、健康保険証、年金手帳等2種類の本人確認書類をご用意ください。 - 印鑑登録証明書(直近1か月以内に発行されたもの)
- 収入証明書(確定申告書・源泉徴収票等)
- その他貸付審査に必要な書類等
[日証金に振替決済口座を開設するお客様]
- 上記書類に加え、個人番号確認書類(個人番号カード、通知カード等)
(引用元:【日本証券金融株式会社】)
必要書類は、本人確認ができる顔写真付きの書類、印鑑登録証明書、収入証明書、その他貸付審査に必要な書類の準備が必要です。
事前に自身でご準備下さい。
また保証人が必要になる場合は、保証人様の分の上記書類も用意する必要がありますので、ご注意ください。
証券担保ローンの比較
証券担保ローンで担保できる有価証券の種類は、金融機関によって様々です。
証券担保ローンの融資を受けるには以下の方法があります。
- 有価証券を取り扱っている金融機関での証券担保ローンを受ける
- 移管する必要がある
保有している有価証券を取り扱っている金融機関をきちんと把握し、融資条件を比較した上で、自分に合う融資を受けられる金融機関を利用する必要があります。
今回は下記の5つの商品について比較しています。
金利や特徴、取り扱っている会社なども記載してありますが、見て分かるようにこの5つだけでも金利など全く違います。
それぞれのメリット、デメリットなどがありますので、自分に合っているのはどれか、何を優先に考えるのか、検討する際の参考にしてください。
商品名 | 金利(年利) | 特徴 | 取扱証券会社例 |
---|---|---|---|
コムストックローン | 2.675~4.175% | 個人向け・来店不要 | SBI証券・SMBC日興証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券・野村証券 |
国内証券担保ローン | 1.2~2.7% | 個人・法人向け | 東海東京証券 |
証券担保ローン・セレクト | 1.8~3.8% | 個人・法人向け | あかつき証券・いちよし証券・楽天証券他 |
野村Webローン | 1.5% | 野村信託銀行の口座がある方向け | 野村證券 |
ダイワの証券担保ローン(ダイワLMS) | 3.21~3.29% | 「ダイワ・コンサルティング」コースを指定の個人・法人向け | 大和証券 |
証券担保ローンの禁止行為
証券担保ローンに関して、禁止されている行為などは特にありませんでした。
しかし証券担保ローンで融資を受ける際に、注意しなければならない注意事項はあります。
証券担保ローンは一般的には富裕層向けのサービスと言われています。
低金利、そして保有している株の権利などもそのままに融資を受けられるので、とても魅力的ですが、ローンはローンですのでもちろん返済義務があります。
返済期間も金融機関によって様々ですが、延滞すると実施年率14%程度の利息がかかります。
また、担保に入れている有価証券が値下がりすると大きな損失の可能性がないとは言い切れません。
いい意味でも悪い意味でも、経済の影響を受けやすい証券担保ローン。
上記で記載したデメリットを十分に理解した上で、自身の返済状況に余裕を持った融資額を受けることが非常に大切です。
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この記事の監修者 | 山口みき |
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自己紹介 | 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。 |
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